僕はシンプルな靴が好きだったこともありブローグの靴に手を出しづらかったんですが、『ブローグの種類』を知ることでちょっとブローグに対する感じ方が変わりました。
なので、今回はそのブローグの種類についてご紹介したいと思います!
ブローグとは?
ブローグ [brogue] とは、穴飾りのある短靴という意味の言葉です。
また、穴飾り単体のことをブローギング [broging] と呼ばれます。
靴屋さんでこんな穴の装飾が施された靴、ご覧になったことありますでしょうか?

この穴飾りがあることによって、より華やかで派手な印象になっていきます。
ブローグの3つの種類
ブローグには種類があると言いましたが、こちらの3つの種類です。
②セミブローグ
③フルブローグ
なんとなく名前からもおわかりいただいてると思いますが、クォーター → セミ → フルという順に「ブローグの要素」が多くなります。
ブローグの装飾の要素
3つの種類をご紹介する前に、ブローグに見られる「飾りの要素」を簡単に知っておいていただけたらと思います。
- パンチドキャップトゥ
- パーフォレーション
- ピンキング
- メダリオン
こういった飾りの要素の中でも、特に「穴飾り」はカントリーシューズを由来としたデザインとされています。湿地帯を歩くときに、水分の排出を促すための意匠(いしょう)の名残であると言われていて、デザインとしては本来はカジュアルな要素として扱われるものです。
なので、フォーマル度を重視するのであれば、穴飾りのない内羽根の靴(黒がおすすめ)をお選びいただくことをおすすめします。
パンチドキャップトゥ

キャップトゥとは、つま先部分にキャップのように縫い目や線があるデザインです。
それに穴の空いた [punched] 装飾を加えたものがパンチドキャップトゥ。
単純なキャップトウだけだと比較的フォーマルな扱いになりますが、この穴飾りが加わることによって、少し華やかな印象になります。
カジュアル感が少し増す、という感じでしょうか。
パーフォレーション

パーフォレーション [perforations] とは、フィルムなどにみられる一定感覚の穴のことです。
このように靴の甲の部分や側面に、穴の空いた装飾を施したもののことですね。
装飾が少ない方がシンプルでフォーマルなシーンには合わせやすくなる一方、こういった穴飾りはやはり目立つので多少華やかなで派手な印象になりますね。
飾りが多ければ多いほど、そうなります。
ピンキング

ピンキング [pinking] とは、革の断面を波形に切った装飾のことです。
ブローグシューズには多く見られる装飾ですが、ピンキングがないブローグシューズも存在します。
こちらも靴の印象が派手な印象になりますね。
メダリオン

メダリオン [medallion] とは、つま先の部分に施された穴飾りのことです。
また、メダリオンにはいろんな模様が施されます。ビスポークの靴には、所有者さんのイニシャルをいれることもあるようです。
これらの装飾の組み合わせによって、先ほどの3つのブローグができあがっているというわけです。
クォーター・セミ・フルブローグの違い【比較表】
ブローグは穴飾り(パーフォレーション)の量とつま先の形によって、大きく3種類に分けられます。装飾が少ないほどフォーマル、多いほどカジュアルになると覚えておくと選びやすいです。
| 種類 | つま先の形 | 装飾の量 | フォーマル度 |
| クォーター ブローグ | ストレートチップ(一文字) | 穴飾りのみ・メダリオンなし | ★★★ 高い |
| セミ ブローグ | ストレートチップ+メダリオン | 中程度 | ★★ 中 |
| フル ブローグ | ウイングチップ(W字) | 全体に穴飾り+メダリオン | ★ ややカジュアル |
簡単に言うと、きちんと感を重視するならクォーターブローグ、装飾を楽しみたいならフルブローグ。セミブローグはその中間で、1足目にも選びやすいバランス型です。
ただし申し上げた通り、本来は穴飾りのあるデザインはカジュアルなデザインであることをご留意ください。
クォーターブローグ
クオーターブローグには、主に次の3つの要素があり、つま先にメダリオンがないこととが大きな特徴となります。
- パンチドキャップトゥ
- パーフォレーション
- ピンキング(無い場合もあり)
クオーターと表記されたり、クォーターと表記される場合ががあります。
ブローグシューズの中ではかなり装飾の要素が控えめな位置付けなので、当然派手さや華やかさも控えめという印象になります。

YANKO – ¥57,240
上から見るとこんな感じです。

ブローグもほどほどですよね。
それほど装飾が多いという印象もありません。
他にはこんな靴もありますね。

Cheaney – ¥63,720

JALAN SRIWIJAYA – ¥32,400
セミブローグ
セミブローグにはこちらの4つの要素があります。
- パンチドキャップトゥ
- パーフォレーション
- ピンキング
- メダリオン
クオーターブローグにメダリオンの要素が追加されたデザインです。

Church’s – ¥89,640

Scotch Grain – ¥38,880

Berwick – ¥22,800
フルブローグ
フルブローグにはこちらの要素があります。
- パーフォレーション
- ピンキング
- メダリオン
- ウイングチップ
ウイングチップ(wing tip)とは、つま先の装飾が「W」の文字や羽根 [wing] のようになっているデザインです。
こちらは言うまでもなく、ブローグの完全体。
靴全体を通してデコラティブになり、当然華やかで派手な印象になります。
装飾の少ない靴よりは、カジュアルな扱いとなるので少し注意が必要ですね。

Cheaney – ¥63,720

Enzo Bonafe – ¥106,920

Church’s – ¥68,040
ウイングチップとブローグの違い
「ウイングチップ」と「ブローグ」はよく混同されますが、指している部分が違います。
- ウイングチップ=つま先の「形」のこと。W字(翼のような形)に切り替えられたデザインを指します。
- ブローグ=「穴飾り(装飾)」のこと。革に開けられた小さな穴の飾りを指します。
つまり、フルブローグはウイングチップの形をした、穴飾りたっぷりの靴です。そのため「フルブローグ=ウイングチップ」と呼ばれることも多いですが、厳密にはウイングチップは“形”、ブローグは“装飾”を指す別々の言葉、というわけです。
ブローグシューズの着用シーン・フォーマル度
ブローグは装飾のある靴なので、シーンに合わせて選ぶことが大切です。
ビジネス
クォーターブローグやセミブローグなら、装飾が控えめなのでビジネスシーンでも問題なく履けます。スーツに上品な変化をつけたい方におすすめです。
カジュアル・休日
フルブローグ(ウイングチップ)は装飾が華やかなので、ジャケパンスタイルや休日のコーディネートによく合います。デニムに合わせても様になります。
冠婚葬祭
弔事(お葬式など)では、穴飾りのあるブローグは避けるのがマナーです。フォーマルな場では、穴飾りのない内羽根ストレートチップを選びましょう。
ブローグシューズのお手入れ
ブローグは穴飾り(パーフォレーション)が多いぶん、穴の中にホコリや古いクリームが溜まりやすいのが特徴です。お手入れのときは、馬毛ブラシで穴の奥のホコリまでしっかりかき出してあげましょう。クリームが穴に詰まった場合は、ペネトレイトブラシや豚毛ブラシで丁寧に取り除くときれいに保てます。
基本的なお手入れの手順は、装飾のない革靴と同じです。靴磨きのやり方は、こちらの記事で道具から手順まで詳しく解説しています。靴磨きに必要な道具から、ホコリ落とし・クリーム・ブラッシングの手順までを写真付きで解説しています。

最後に
靴に目覚めた当初は今よりずっと知識も浅く、ブローグにこんなにも種類があるなんて知りませんでした。
最初にお伝えした通り、個人的にはシンプルなデザインな靴が好きだったこともあり、ブローグの革靴に手を出しづらかったんですが、ブローグの種類を知ってその考えが変わりました!
それを思い出してこんな記事を書かせていただきました!
もし同じようにちょっとブローグの見た目は苦手…とか、冒険してみたいという方の参考になれば幸いです。こちらの動画で、ブローグも含めいろんな革靴の種類をご紹介しています。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!



コメント
いつも勉強させてもらってます。
カルミナ茶色革靴、パンチドキャップトゥ、とてもカッコいいですね。
型番やサイズなど、教えていただければ嬉しいです。
たいちさま、コメントありがとうございます!
こちらは型番などは特にないのですが、ジョレットという木型のものになります。
こちらの記事でご紹介していますので、よろしければご覧ください!