タイトルの通りでございます。
サフィールノワールのコンディショニングクリーナーはデイリーケアで使うもの。
つまり、ワックスやクリームをガッツリ落としてすっぴんにするためのものではなく、程よく落としてさらに次に塗るクリームの浸透を促すためのもの。
逆に定期的にしっかりとフルメンテしていただく場合は、レノマットリムーバーのような強目のクリーナーが適任、というわけです。
この記事でお伝えしたいことは以上です!笑
そもそも落とす必要ある?
サフィールは天然の成分にこだわった製品を作っていることでも有名です。
天然成分なので革に負担のないものが使われているはずなのに、それって落とす必要ある?っていうのがAVEL社の考え方なんですね。
人の肌であればターンオーバー(細胞の生まれ変わり)があるので、それを促すためにメイク落としやスキンケアは必要ですが、革はそうではありません。
油分や栄養が十分入っていて柔軟に保たれている革であれば、馬毛ブラシで土やホコリを落としをしていれば、しばらくはそれで十分ですね。
さらに、これを読んでいただいてる方の多くはお分かりいただけると思いますが、定期的にメンテナンスされている靴はそんなに汚れることもないと思ってます。(ただし雨は厄介です)
鏡面のワックスが傷ついたり割れたりすることあるので、そこをどうにかしたい!と思うときはよくありますが。笑
なので、ワックスを落とすクリーナーは一旦置いといて、クリームを落とすためのクリーナーは強力なものでなくてもいいじゃん、というメーカーの考え方があるわけです。
じゃあ、それを踏まえた上でちょっと使ってみましょうよ。
コンディショニングクリーナーの使い方
- 表面の汚れをはらい落とします
- 容器をよく振ってください
- 柔らかい布にとり汚れやシミを拭き取ってください
- 完全に乾くまで15分ほど放置してください
- 別の柔らかい布で磨きあげてください
15分放置というのがおもしろいところですね。
成分を見るとロウや界面活性剤が入っていて、乳化性と書かれています。
馬毛ブラシで土やホコリを落とす
ブラッシングも一応ちゃんとやりますよ。
よく振る
よく振りました。
柔らかい布にとり汚れを拭き取る
このコンディショニングクリーナー、いままでのサフィールの製品と比べるとかなり液状のクリーナーです。
ユニバーサルレザーローションやレザーバームローションは、ローション系のゆるさ。
クリーニングローションはそれよりもさらにジェル状。
コンディショニングクリーナーはレノマットに近い液状です。
しかし、香りはユニバーサルレザーローションのような甘い系の香り、レノマットのようなキツい香りは全くありません。
全体的に拭いてみましたが…
結構落ちる。笑
この靴は鏡面磨きはしてなかったので、基本クリームの成分が落ちたものと思われます。
3回ほど布に取って拭きましたがこんな感じです。
革を見ても、程よく落ちた感があって良いんです。
15分ほど放置
すっぴんに見えるぞ。
マットな感じになっていますが、荒れている感じは一切ありません。さすがです。
別の柔らかい布で磨く
そんなことより僕はクレムを塗ったときの質感を見たかったので、この工程をすっかり飛ばしてしまいました。笑
この後クリーム塗らない人いないはずだから、許してちょ。
クリームの浸透性はいかほど
向かって右はちょっと鏡面してます
右(左足)はブートブラックのツーフェイスプラスローションで落としたあと、クレムの黒を塗布。
つま先だけうっすら鏡面しました。
左(右足)はコンディショニングクリーナーとクレムの黒。
正直そんなに違いはわかりませんでした。どちらも革は柔らかいし、とてもしっとりはしています。
とにかくいい感じなんです。
右(左足)は大きく波打ったシワが多いんですが、それはもともと大きめのシワが入っていたので、クレムとの相性を検証しようと思ったら、もう少し数を試してみる必要がありそうです。
革との相性もあるでしょうしね。
お手入れ前の図
ただ個人的にはクレムと他社のもっと優しめのクリーナーでお手入れを続けた結果、革表面に蓄積したロウ分が指でこすったらポロポロ落ちてきた、という経験がありました。
靴磨き初心者の方には優しいクリーナーを使っていただくのは非常に安心でおすすめかと思いますが、僕はそこそこ慣れているので、多少強めでしっかり落とせるクリーナーとしてブートブラックのツーフェイスプラスローションを使っていました。
こちらは同じメーカーが作っているという意味ではクレムとの相性はいいのかもしれませんね。ちゃんと落ちてるし。
というわけで、もう少し検証をしてみましょう。
さぁ、楽しくなってきた!
クリーニングローションとの比較
こちらのふたつ、同じ位置付けの商品と認識しています。
どちらも同じくらい落ちます。
ちなみに拭き取った範囲はほぼ同じです。
クリーニングローションはジェル状なので、下手するとブローグや革の継ぎ目の隙間に入って残ってしまいます。あと、ボトルからなかなか出てこない。笑
強いクリーナーではないので悪い影響はないと思いますが、コンディショニングクリーナーの方が塗りやすさはあります。
溶け方が少し違う気がしますね。
ノワールの方は液状なので溶かしてる感があります。逆にサフィールのクリーニングローションはジェル状なので溶かして落とすという感じとは少し違うようにも見えます。
ただどちらも、どれだけ落とせているかっていうところを重視して設計された商品ではないので、そこはどっちでもいいのです。
それよりはその後のクリームの浸透性・馴染み方の方が大事。
そのあたりはもう少しいろんな革、いろんなクリームで試してみたいと思います。なんかわかりやすい検証方法ないかしら…?
ちなみにブートブラックのツーフェイスプラスローションは、多少のワックスも落とせますが、ガッツリワックスを落とすことは想定されていませんね。
コンディショニング クリーナー |
・鏡面落としには不向き ・油性クリームは落ちる |
クリーニング ローション |
・鏡面落としには不向き ・油性クリームは落ちる |
ツーフェイスプラス ローション |
・多少のワックスは落とせる ・油性クリームは落ちる |
レノマットリムーバーはやっぱ落ちる
レノマットリムーバーを久しく使ってなかったので、久々に使ってみました。
やっぱり落ちます!笑
強力な汚れ落としのメリットは、ワックスが落とせるということ以外にも、雨の後のお手入れやカビの除去にも使えます。それだけでなく、サドルソープで丸洗いする前にワックスや油分を落としておくためにも使えますね。
ただ、今回ご紹介しているクリーナーとこのレノマットの大きな違いは、もちろんその洗浄力であることは間違いないのですが、レノマットは揮発性が高くクリームを塗る工程にすぐに移れるというメリットがあるようです。
今回のクリーナーやユニバーサルレザーローションなどの乳化性のものは、優しいので使い勝手は良いですが、皮革が湿ってしまうので乾燥に多少時間を要します。
今回のコンディショニングクリーナーも15分放置を推奨されてますね。
色の薄い革には?
何を塗っても色が濃くなるという、シューケアグッズメーカーさんには嫌われること請け合いのコードバンの靴をご用意しました。笑
意地悪ですね!
案の定、多少濃くなりました。
ここまで薄い色の靴にたっぷり塗らない方が良いかもしれませんね。
数時間が経つと、言われないと気付かないくらいの薄さになりましたので、もう少し濃い色の靴であれば問題なく使えると思います。
まとめ
というわけで、こちらのコンディショニングクリーナー。
特徴としてはこんな感じかと。
- 同社製品との相性が良い
- 液状で塗りやすい
- 油性クリームもなんだかんだちゃんと落ちる
- 強すぎないので使用後に荒れない
- ワックスは落とせない
普段鏡面磨きはしないけどクレムなどサフィール 製品を使われているという方には一番相性の良いクリーナーかと思われます。
優しい使い心地であるのは間違いないですね。
よければ試してみてください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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