革靴ジャーナル.
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まとめ

革靴クリームの種類と選び方【6種類比較】初心者におすすめのクリームを解説

更新: 2026.08.08
革靴クリームの種類と選び方【6種類比較】初心者におすすめのクリームを解説

 

革靴のクリームは乳化性・油性・デリケートなど6種類あり、どれを買えばいいか迷う方も多いと思います。

 

この記事では、各クリームの成分・特徴・使い方を比較したうえで、初心者の方にも状況別におすすめのクリームを解説します。

 

これから革靴のお手入れはじめたいと言う方は、是非参考にしてみてください。

 

 

【結論】迷ったら「乳化性クリーム」1択でOK

革靴用クリームは6種類ありますが、最初の1本なら乳化性クリームを選べば間違いありません。1,000円前後と安価なうえ、保湿・栄養補給・ツヤ出しをこれ1本でこなせるからです。

状況別のおすすめはこちら

  • とりあえず始めたい → 乳化性クリーム
  • 新品の靴を長持ちさせたい → 乳化性+デリケートクリーム
  • しっかりツヤを出したい → デリケート+油性クリーム
  • 鏡面磨きもしたい → +油性ワックス

それぞれの違いを詳しく知りたい方は、このまま読み進めてください。まずは6種類の比較表で全体像をつかむのがおすすめです。

 

 

革靴用クリームは6種類

革靴用・靴磨き用のクリームは、ワックスやローションと呼ばれるものも含めて細かく分けると6つあります。

  1. 乳化性クリーム
  2. 油性クリーム
  3. 油性ワックス
  4. デリケートクリーム
  5. レザーローション
  6. レザーオイル

 

それぞれ成分や特徴、さらに用途や価格帯も違います。
順番にご紹介させてください。

 

 

①乳化性クリーム

 

まず1つめは『乳化性クリーム』です。
こちらは革靴専用のクリームです。

 

乳化性クリームの成分と特徴

乳化性クリームの成分は主にこの4つで構成されています。

  • 水分
  • 油脂
  • ロウ
  • 有機溶剤

 

成分の性質を理解すると、クリームの効果と特徴がよくわかります。水分は保湿して革を柔らかくする効果。同じく油分も栄養補給をして革を柔らかくする効果があります。

 

ちなみに、水分も油分も革の柔軟性を保ち長持ちさせる効果があります。しかし水分は蒸発してしまいますが、油分は水分よりも揮発しにくく革にとどまって効果を長持ちさせます。
また、ロウの成分は基本的には革の表面に乗せてツヤを出すための成分で、有機溶剤は水分や油脂、ロウなどの本来は混ざらない成分同士を溶かして混ぜ合わせて『乳化』させる成分です。

 

この4つの成分はこの後も何度か出てくるので名前を覚えておいていただけるとわかりやすいと思います。

 

乳化性クリームは、1,000〜2,000円と、比較的安価なものが多いので、ちょっと靴磨きはじめてみようかなぁという方には非常におすすめです。(水分の原価が低いことも特徴かと思います)
水分が多いこともあり伸びがよく、この次にご紹介する油性クリームよりもサラッとした仕上がりになることが多いです。水分と油分で革に柔軟性を保ち、ロウ分でツヤを出せるので、クセがなく靴磨き初心者の方にはおすすめのクリームです。

 

メーカーによっては色数も豊富で、サフィールのビーズワックスファインクリームは70種類も色があります。

 

乳化性クリームの使い方

乳化性クリームの使い方は、指や布に少量取り、靴全体に塗り込みます。
その後豚毛ブラシでブラッシングをすることで、クリームを馴染ませツヤを出します。最後に布で余分なクリームを拭き取ったら靴のお手入れは完了です。

 

市販の乳化性クリーム

市販されている代表的な靴クリームがこちらです。下線青文字の商品はレビュー記事がありますので、よければ参考にしてみてください。

 

 

②油性クリーム

 

2つめは『油性クリーム』です。
こちらも革靴専用のクリームです。

 

油性クリームの成分と特徴

油性クリームの成分は主にこの3つで構成されていて、乳化性クリームと違って水分を含まないクリームです。

  • 油脂
  • ロウ
  • 有機溶剤

 

水分が含まれないということは、油分やロウ分の割合が多いということです。なので、油分によって革を柔らかくする効果が高く、ロウ分によってしっかりと強いツヤが出ます。油分やロウの成分が多いため、定期的にしっかりクリーナーで落としてあげないとロウ分が蓄積してしまいます。

 

しかし、革は油分を含むと色が濃くなってしまったり、量が多いと革が柔らかくなりすぎてしまいます。乳化性クリームは、水分と混ぜてどんな革でも使いやすいようにバランスを保っているのですが、油性クリームは乾燥した革には塗りムラができるなど、リスクがある場合もあります。
また、若干ですが油性クリームは乳化性クリームよりもベタつきが残るものもあります。

 

メーカーやブランドにもよりますが、水分を含まず、油分やロウ分を豊富に含むため、乳化性クリームよりも少し高価なものが多く、2,000〜3,000円程度のものが一般的です。

 

油性クリームの使い方

使い方は乳化性クリームと同様、指や布に少量取り、靴全体に塗り込みます。
その後豚毛ブラシでブラッシング。最後に布で余分なクリームを拭き取ります。

 

市販の油性クリーム

※青文字の商品はレビュー記事があります

 

 

③油性ワックス

 

3つめは、油性ワックスです。
こちらは革靴を美しく磨き上げるためのものです。

 

油性ワックスの成分と特徴

油性ワックスの成分は主にこの3つで構成されています。

  • 油脂
  • ロウ
  • 有機溶剤

 

一見、油性クリームと成分は似ていますが、こちらはロウの成分が多くの割合を占めています。ロウは有機溶剤によってペースト状になっていますが、溶剤が揮発すると固まりワックスだけが残ります。なので、この油性ワックスの用途は、革靴のつま先とかかかとに塗ってピカピカに磨き上げる鏡面磨き(ハイシャイン)をするために使います。

 

鏡面磨きをすることで靴がツヤを帯びて美しく仕上がりますが、基本的には革に潤いや栄養を与えるものはありません。また、革を傷や多少の雨水から保護してくれるというメリットもありますが、革の通気性を損ねるというデメリットがあります。

 

乳化性クリーム、油性クリームはガラスの瓶に入っているものが多いですが、こちらの油性ワックスは缶に入っているものが多く、値段の相場はだいたい数百円〜2,000円程度のものが一般的です。2,000円以上するものもあります。

 

油性ワックスの使い方

ワックスの使い方は、クリームでお手入れをした靴の上に指で塗り重ね、水とコットンのネル生地で磨きあげるとツヤツヤの鏡面ができあがりです。
鏡面磨きのやり方はこちらの記事でご紹介しています。

 

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代表的な油性ワックス

※青文字の商品はレビュー記事があります

 

 

④デリケートクリーム

 

4つめは『デリケートクリーム』です。
こちらは、靴以外にも使えるものが多いです。

 

デリケートクリームの成分と特徴

成分は主にこちらの3つで構成されています。

  • 水分
  • 油脂
  • 有機溶剤

 

デリケートクリームは基本的には成分の8〜9割が水分で構成されており、革を保湿に特化したクリームです。また、他のクリームのようにロウ分が含まれませんのでツヤは出ません。(稀にロウが含まれるものもあります)

 

カラーバリエーションはなく無色のクリームですので、革の色を選ばず汎用的です。塗った後もさらっと仕上がり、革靴以外の革製品に使えるのもデリケートクリームの特徴です。
ただし、保湿をすると革は柔らかくなりますが、油分と違って水分は蒸発しやすいので革を柔軟にする効果はある程度一時的になってしまいます。革靴は屈曲が多く革に負担がかかる革製品ですので、デリケートクリームだけでなく乳化性や油性と併用してお使いいただくのがおすすめです。

 

ヌメ革など革表面に仕上げがされていない革はクリームを多く吸い込むため、油性クリームなどは油分を多く吸い込み革の色が濃くなってしまう場合があります。
そういう意味では、デリケートクリームは水分が多くシミになりにくいため、乾燥した革に塗る場合でも塗りムラなどができにくく使いやすいクリームです。

 

価格も1,000〜2,000円程度とこちらも比較的リーズナブルです。

 

また水分が多くサラッと仕上がるので、新品の靴の内側の革(ライニング)塗ってあげることで、足馴染みを良くしてあげるという使い方もおすすめです。新品の革靴の使い方はこちらの記事をご覧ください。

 

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デリケートクリームの使い方

デリケートクリームの使い方は指や布で塗って、乾拭きするだけです。簡単ですね。

 

代表的なデリケートクリーム

※青文字の商品はレビュー記事があります

 

 

⑤レザーローション

 

5つめは『レザーローション』です。
こちらは乳化性クリームと同じような成分ですが、靴以外の革製品に使えます。

 
レザーローションの特徴は、汚れ落としも兼ねているということです(そうでない製品もあります)。汚れ落とし専用のクリーナーより洗浄効果は弱いですが、汚れ落とし・保湿・栄養補給・ツヤ出しが1本でできるオールインワン的な万能ローションという位置付けのものが多く、靴磨きの道具を一式揃えるのが面倒な方や、シンプルなお手入れで済ませたい方に非常におすすめです。

 

種類・選び方・具体的な使い方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

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代表的なレザーローション

※青文字の商品はレビュー記事があります

 

 

⑥レザーオイル

 

最後6つめはレザーオイルです。
こちらはあまり一般的ではありませんが、稀にオイルベースのものも販売されています。

 

レザーオイルの成分と特徴

レザーオイルは各種油脂で構成されています。
メーカーによって成分が違いますが、それぞれ革に栄養補給をして柔軟性を保つ成分で構成されています。

 

レザーオイルはとにかく油分なので、革を柔軟にする効果も高いかわりにリスクも伴います。
水分と違って革にとどまるので、塗りすぎるとベタベタになったり、ツヤが出なくなったり、シミができたり、革が柔らかくなりすぎたり…という危険があります。
革が油分を吸ってもっちりする使い心地の良さはありますが、ついつい塗りすぎてしまい、失敗するというご経験のある方も多いようです。

 

また、アッパー以外にもレザーソール(靴底)をお手入れするオイルや、テレピンオイルなどによって古いクリームを落とすものなどもあります。

 

レザーオイルの使い方

布に取って、薄く塗り伸ばし、少し時間を置いて乾拭きをしてあげるとOKです。
簡単ですが、革が吸い込んでついつい塗りすぎてしまいます。くれぐれも塗りすぎないよう、慣れるまでは革の様子を確かめながら使っていただくことをおすすめします。

 

代表的なレザーオイル

 

 

各クリームの特徴比較

ここで一旦それぞれのクリームの特徴をまとめるとこんな感じになります。

 

種類成分効果・特徴価格帯
乳化性
クリーム
水分、油脂、ロウ・保湿効果
・革を柔らかくする
・ツヤ出し効果
・色数も豊富
1,000円
デリケート
クリーム
水分、油脂、ロウ・保湿効果に特化
・革を柔らかくする
・色は無色のみ
・レザー用品全般に使える
・水分含有量が多い
1,000〜
2,000円
レザー
ローション
水分、油脂、ロウ・液状の保革ローション
・汚れ落としもできる
・レザー用品全般に使える
1,500〜
2,000円
油性
クリーム
油脂、ロウ、有機溶剤・栄養補給
・革を柔らかくする
・ツヤ出し効果
2,000円
油性
ワックス
油脂、ロウ、有機溶剤・鏡面磨き用
・栄養補給や保湿効果ナシ
・わずかな防水効果
・キズから守る効果
600〜
2,000円
レザー
オイル
油脂・栄養補給
・革を柔らかくする
2,000〜
3,000円

※成分は一般的なものを掲載しています。メーカーやブランドによっては、成分が異なる場合もありますのでご留意ください。

 

乳化性クリームとデリケートクリームの違いも、こうやって並べて見るとわかりやすいですね。

 

ただ、問題は結局どれ買ったらいいの?ってことですよね。

 

 

おすすめのクリームはこちら

そう、結局はどれ買ったらいいの?って話です。

 

気軽にはじめてみたい方

とりあえず、靴磨きのはじめてみようという方は『乳化性クリーム』をオススメします。
とりあえず安価なのと、保湿も栄養もツヤ出しもオールマイティーにできるので『これだけで十分感』があります。

 

乳化性クリームで靴磨きをはじめてみて、もっと物足りなくなったり鏡面磨きにチャレンジしてみたくなったら、買い足してもらえればいいと思います。特に、黒や茶色の靴をお持ちの方は乳化性クリームで補色もできるので、色がハゲてしまった靴にも効果的です。

 

●¥1,000以下で購入できるおすすめの乳化性クリームはこちら

 

新しく靴を買った方

新しく靴を買われた方、靴を大切に履きたい方は乳化性クリーム以外にも『デリケートクリーム』のひとつ持っておくことをオススメします。

 

新しい靴を買って履く前に、デリケートクリームやオイルで革を柔らかくするプレメンテナンスにご利用ください。これをするとしないのでは、革靴の寿命が大幅に変わってきます。(プレメンテナンスの参考記事はこちら)

 

あと、革製品が大好きという方にも、靴だけでなく革製品全般に使えるのでデリケートクリームがオススメです。

 

●おすすめのデリケートクリームはこちら

 

しっかり靴磨きをしてみたい方

ちゃんと靴磨きしたいって方やしっかりツヤを出したいという方は、『デリケートクリーム』と『油性クリーム』のセットで間違いなしです。
デリケートクリームで保湿し、油性クリームで潤いを閉じ込めつつ栄養を与え、さらにツヤを出す。このコンボです。2つ買うのは(サフィールノワールの油性クリームの参考記事はこちら)

 

●おすすめの油性クリームはこちら

 

ちなみにひとつ¥2,000のクリームですが、5年経ってもまだ残っています。笑
年間にすると¥400。月に1回磨いたとすると¥33です。
靴磨きをしてみたいという方は、是非靴がツヤツヤになる感動を味わってみてください!新品の状態でお手入れを始めたほうが靴が長持ちしますよ!

 

鏡面磨きもしたい方

さらに、鏡面磨きをしたい方は油性ワックスをご利用ください。
柔らかい状態でも乾燥させて少し硬くしても使いやすいのがこちらのワックスです。透明感とツヤの出方が特に秀逸です。
ただ、鏡面磨きをされるまえに靴クリームで革のお手入れを必ずしてくださいね。(鏡面磨きの方法はこちらでご紹介しています)

 

●おすすめのワックスはこちら

 

靴じゃない方・ミニマル思考の方

バッグやそのほかの革製品のお手入れは、デリケートクリームかレザーローションで間違いなしです。
(サフィールユニバーサルレザーローションの参考記事はこちら)

 

●ソファーや家具のような大きな製品のお手入れにはこちら

 

と言う感じです。
いかがでしょう?この5つに当てはまりましたか??

 

 

最後に

僕は革靴をお手入れして大切に履くことを楽しんでいます。
そして、だんだん自分に足に革が馴染んで履くやすくなったり、革の風合いが増していくことに喜びを覚えます。
せっかく気に入って買った革靴だから、すこしでも長く綺麗なまま履き続けたいと思います。

 

クリームを使った靴磨きの手順は、こちらの記事で道具から順番まで詳しくご紹介しています。よければあわせてご覧ください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!

 

靴磨きのやり方完全ガイド|初心者でも簡単な手順・道具・クリームの選び方を徹底解説
執筆者:楠美 皓平(革靴ジャーナリスト)|電子書籍『いちばんやさしい革靴入門書』著者(Amazon 7部門で1位)。革靴・靴磨きに関する取材は累計250件以上。詳しいプロフィール 靴磨きは革靴を美しく保つだけでなく、長持ち...

 

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楠美皓平
EDITOR / 運営者

楠美 皓平Kohei Kusumi

content creater, web marketer, videographer
革靴の取材は累計250件以上。記事や動画制作の傍ら、革靴ブランドのメディア運営・マーケティングサポートに携わっています。