ローファーなんですが履きやすいサイズだと踵が付いてこないし、履いてしまうとジャストサイズなんだけど履くのに一苦労っていうサイズ感の二択で悩んでたんですが、修行するぞ決めてジャストサイズを選びました。
でも部屋ばきでは履くのに苦労するくらいだったんですが、近所へ少し履いただけで一発靴擦れ、踵の皮ベロベロに剥けました。これってサイズ間違いですか?
あくまで部屋ばきですが履いてしまえば心地よいフィット感なので、何とか馴染ませたいのですが 何か良い方法など教えて頂きませんか?
というご質問をいただきました。ありがとうございました。
ローファーの修行を存分に味わっていらっしゃいますね。
「それこそが修行なのです」というのは簡単ですが、もう少し楽に馴染ませる方法など、ご紹介できることがいくつかあると思います。
少しでもローファーの修行を楽に済ませたいという方にご覧いただけたらと思います。
ローファーの適切なサイズ感について
革靴のフィッティングやサイジングに関しては、個人の好みがあるのでこれといった正解はないものと思っていますが、個人的には少しキツめで靴を購入されて、それを馴染ませて履くというやり方が好きで、他の記事や動画でもおすすめさせていただいてます。
理由は、ユルめのサイズ感で革靴を選ぶと、特にローファーはかかとがついてこないからです。
じゃあ「かかとがついてこないと何が問題か」というと、靴が脱げないように余計な力を使うため、歩いていて疲れたり足が痛くなってしまうからです。
また、「グッドイヤーウェルテッド製法」の靴であれば、履いているうちに中底が沈み込んで少しユルさも出てきます。(靴の製法の話はこちらの記事でまとめています。)
なので、最初からユルめのサイズで靴を選ぶと、さらにユルくなってしまうという不安もあります。
というわけですので、質問者さんのサイズ選びは間違ってなかったと思っています。
部屋履きなら心地よいフィット感とおっしゃっていることと、かかとがついてくることを優先されて正解だと思います。
だからこそ、より快適にローファーを履いていただけるよう応援したいし、間違ったなかったと感じていただきたい!
初心者の方にこそ知ってほしいプレメンテナンス
靴好きな方々は耳タコかと思いますが、初心者の方に知っておいていただきたい大切なことがあります。
それは、革靴は新品の状態だと硬いので、お手入れをすることによって革が柔らかくなり、足馴染みが圧倒的に良くなるということです。
革靴は新品の状態だと硬いので、お手入れをすることによって革が柔らかくなり、足馴染みが圧倒的に良くなるということです。
大事なことなので2度書きましたが(コピペ)、これを「プレメンテナンス」や「プレケア」と呼びます。
プレメンテナンスの方法はこちらの記事でもご紹介していますので、お時間があるときにご覧になってみてください。
それをクリームやオイルを入れて足に馴染みやすい状態にしましょうというお手入れです。
初心者の方で、またシューケアアイテムなどをお持ちでない方は、是非クリームやオイルなどを持っておかれることおすすめします。
また、必要なアイテムがすべて揃った靴磨きセットなども販売されていますので、そういうものでもよいかと思います。
ただし1度で済むほど甘くないw
ただし、プレメンテナンスは1度だけでは足りないこともあります。
1度プレメンテをしたら少しだけ近所を歩いてみて、痛みが出ないかもう一度確認してみてください。
我慢できないほどの痛みなら、改めて部屋履きで馴染ませたり、必要に応じてクリームやオイルを追加したりして馴染みをよくしてあげてください。
つまり、1回プレメンテをしたからといって、すぐに痛みが消えるかというとそうではない場合もあるということです。
これも修行を楽にするための知恵かと思いますので是非知っておいてください。
部分的に塗るより広く塗ったほうがいい
こちらの記事でもご紹介していますが、かかとがキツいということは、前足部や甲の部分でもしっかり足を固定できているということでもあります。甲をしっかり抑えているからこそ、かかとが圧迫されてキツさや痛みを伴うわけです。
ですので、かかと周辺のみにクリームやオイルを塗るのではなく、靴全体に塗って足の形や足の動きを覚えさせていくと、より馴染みやすくなります。
揉み込むのはかなり効果アリ
さらにアッパーを柔らかくする効果が高いのは、クリームやオイルを入れて、アッパーを揉み込むという方法です。これ是非お試しください。
革は伸びる素材
靴の形を保ったり、シワを伸ばしてひび割れを防ぐためのアイテムとして「シューツリー(シューキーパー)」というものがあります。
シューキーパーを入れておくと多少靴が前後に伸びます。
しかしこの方法は即効性には欠けるので、もしプレメンテナンスをして、プレメンテをしても部屋履きで馴染ませても痛みがなくならないという場合は、あくまで最終手段としてシューズストレッチャーをお試しください。
靴を前後に伸ばせるだけでなく、部分的に当たる箇所も伸ばすことができます。
また、靴の修理屋さんでもストレッチなどを対応してくださるお店もあります。
1回のストレッチで2,000〜3,000円という価格が相場かと思いますが、同じ靴を数回ストレッチにかけられるかたもいらっしゃるようです。
お近くのお店や有名店に相談してみるのもおすすめです。
その他の対策
靴を履いていれば徐々に足の形を覚えていきますし、グッドイヤーの靴であれば靴底が沈み込んである程度ユルさも出てきます。
なので、時間をかければ痛みは確実に軽減されると思いますが、他にも痛みを抑える対策があります。
1.厚めのソックスでクッション性を
これはユニクロの極薄フットカバーです
厚めのソックスを履くとクッション性が高まり、痛みが緩和されます。
僕はローファーは素足風で履きたいタイプなので、フットカバーのような極薄のソックスを履く場合がほとんどなのですが、稀に厚めのソックスでローファーを履くとやっぱり楽だなぁと実感します。
ソックスごときでこんなに変わる?ってくらい、結構感覚に差がありますよ。
なので、慣れるまでは厚めのソックスで履くというのもひとつアリかと思います。
ただ、キツめのフィッティングの靴なら、厚めのソックスだと最初はさらにキツく感じるかもしれませんのでご注意ください。
2.底の屈曲を良くする
また、中底が沈み込んだり、ソール全体の屈曲が良くなってくると、かかとの痛みも緩和されます。
プレメンテナンスの際、中底(靴の内側)にデリケートクリームを塗ったり、本底(靴の設置面)にレザーソール専用のオイルを塗ったりしていただくと、ソールが屈曲しやすくなります。
専用のシューケアアイテムが必要になりますが、是非お試しください。
3.他の製法という選択肢
今回の靴は恐らくグッドイヤーの靴かと思いますが、マッケイ製法の靴やセメンテッド製法の靴だとソールが柔らかいので屈曲が良く、かかとへの負担もかなり少なくなります。
今回の解決策にはなりませんが、今後製法による履き心地の違いがあることも覚えておいてください。
柔らかい靴も楽ですよ。
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