ジョージクレバリー [George Cleverley]ブランド

オーダー会で聞いたジョージクレバリーの革、デザイン、歴史 [George Cleverley]

[Loose & Colorful] For ladies page
ジョージクレバリー [George Cleverley]

 

先日イギリスに行って、ジョージクレバリー [George Cleverley] の工房を見学させていただいたわけですが、僕の英語力不足で踏み込んだ靴の話を聞くことができませんでした。
そのことを非常に悔しく思っていたのですが、現地でも案内してくださった職人のアダムさんが日本にいらっしゃると聞いて、もう一度お話を伺ってきました。

 

 

 

いわゆる伝統的な英国靴って割とラウンドトゥの靴が多いイメージありませんか?
でもジョージクレバリーはちょっと伝統的な英国靴とは違うじゃないですか。

 

そのデザインと木型はどうやって生まれるのか、そのあたりを詳しく聞いてまいりました。

 

 

通訳さんを通してですが

 

 

クレバリーの木型の歴史

 

革靴にとってもっとも大切な要素のひとつである木型。
まさにジョージクレバリーの靴は木型がよりシャープでシュッとした靴が多いイメージです。木型はどうやって生まれたものなのか聞いてみました。

 

ジョージ・クレバリー氏とアンソニー・クレバリー氏はもともとロンドンのニコラス・トゥーセック(Nicolas Tuczec※)というロンドンのシューメーカーで働かれており、もともとはそのトゥーセック氏ご本人が考えた木型だということです。
それをクレバリー氏がご自身のブランドで昇華させたものが、今のクレバリー2ブランドの木型になっているわけです。
※トゥーシェックと表記する場合もあるようですが、アダムさんの発音はトゥーセックでした。

 

 

クレバリーにはすごくたくさんの種類の木型があるわけではなく、大きくわけるとラウンドトゥとスクエアトゥのものがほとんどです。(細かく分けるともっとたくさんあると思います。)

 

スクエアトゥを生み出したのもトゥーセック氏。
トゥーセック氏から引き継いだこのドレッシーな木型とスクエアトゥの靴は、当時のロンドンのアヴァンギャルドな人たちの間で評価され、一般的に受け入れられるようになったとという歴史があるそうです。

 

 

クレバリー氏のフィロソフィーとしてあったのが、ラウンドトゥは所謂伝統的な革靴の形であると同時に、人の足にあった形の『履くための靴』だったわけですが、スクエアトゥというのは履くためのものから足を飾る『美しく見せる靴』という考え方です。

 

 

靴のデザインの考え方

 

デザインも秀逸な靴が多いわけですが、これらはビスポークシューズがもとになっているものが多いのがクレバリーの特徴です。
各国のトランクショーで受注したビスポークシューズを生産する中で「お、この靴いいね!」となった場合、色や一部デザインの変更を施してそれを製品として採用することもあります。
その際、その靴のもとになった方の名前が付けられることもあります。
実際、NAKAGAWAという日本の固有名詞が名付けられたモデルもございます。(確かユニオンワークスの方だったのではないでしょうか?)

 

上の写真は新しいビスポークサンプル。
パンチドキャップトゥですが、トゥ以外の部分はシームレスになっていて、これもまた魅力的な靴です。

 

ファッションブランドではないので、流行りを追うということは基本的にはありません。

 

 

革の等級

 

パターンオーダーとかビスポークなので、やっぱり革もたくさんの種類があります。

 

エキゾチックレザーから上のようなロシアンカーフまで。
また、一般的な黒や茶色の革だとワインハイマーとかアノネイとか。エキゾチックになると、大きなタンナーというよりはそう言った革を専門的に扱っているタンナーから仕入れています。

 

ジョージクレバリーとアンソニークレバリーでは値段の差に応じて革の等級を使い分けて靴を作られています。
通常こう言った革にはクオリティに応じて1〜3の等級がつけられています。
ジョージクレバリーの場合でも等級の高い革を使われているのは当然ですが、アンソニークレバリーの場合は1等級とそのさらに上のエキストラスペシャルの革も使われることもあります。

 

 

また、タンナーにとってもジョージクレバリーに革を収めることは自社の革のクオリティを証明する機会になります。
なので、各タンナーから使ってほしいという要望がくることもあるようです。

 

「私たちはジョージクレバリーに革を収めています」と言えることは彼らにとってもステータスというわけです。

 

 

おもしろいお客さんも

例えばテキサスからのお客さん。
ダイヤモンドの埋め込まれたパイソンの革を使って、ローファーのサドル部分をボウタイに見立てて、タキシードのような靴を依頼してきたとか。
同じパイソンの革を使ってボウタイを作って合わせる予定だそうです。

 

あとは、アフリカで鹿か何かの動物を捕まえて、水辺に囮(おとり)としておいておく。
それを狙ってくるクロコダイルを自分でハントして持ってくるお客さんとか。笑

 

特殊な依頼だと、生産中止になったスニーカーが大好きすぎて同じものを作って欲しいという依頼も。

 

 

なので、結構どんな依頼でもいける感じです。
そんなのはしょっちゅうあるとアダムさんはおっしゃってました。僕にとってはえ〜!って思うような話もアダムさんは落ち着いた様子で話してくれました。

 

マヒしてますよね。笑

 

 

日本でのオーダーイベント

3年ほど前からはじまったジョージクレバリーのトランクショーは、日本国内だとだいたい年に1〜2回です。

 

ジョージ
クレバリー
●パターンオーダー
木型:3種類
デザイン:6種類
価格:160,000円〜(税別)
お渡し:約8ヶ月●ビスポーク
価格:750,000円〜(税別)
お渡し:約2年
※仮縫いあり
アンソニー
クレバリー
●パターンオーダー
木型:2種類
デザイン:15種類
価格:340,000円〜(税別)
お渡し:約8ヶ月●ビスポーク
価格:750,000円〜(税別)
お渡し:約2年
※仮縫いあり

 

 

ちなみに、9月中に購入をしてもお渡しが10月以降になるため、税金は10%になりますのでご注意ください。

 

 

 

 

明日(9/22)は新宿伊勢丹でオーダー会をされるそうなので、みんな来ればいいと思いますよ。

 

クレバリーだけに

 

くぅぅぅぅううううう!!

 

 

 

よければこちらの記事もご覧ください。

 

3分でわかるジョージとアンソニークレバリー【革靴工場見学②】George & Anthony Cleverley
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