足細の皆さま、大変お待たせいたしました。
スコッチグレインに初のDウィズの靴ができたとご案内いただき、サンプルを見せていただくことができました!
なんと木型もお借りできましたので、どこがどうDになったのか、どちらかといえば足細の僕が僭越ながら検証させていただこうと思います!
よければお付き合いください。
三越伊勢丹オンリーMIシリーズ
今回のシリーズは、三越伊勢丹のみで販売されるオンリーMIシリーズです。
※伊勢丹新宿メンズ館、日本橋三越本店、銀座三越のみでの取り扱いとなります。
発売日 | 2020年2月19日 |
カラー | ブラック |
サイズ | 24.0cm〜27.0cm |
ウィズ | D |
デザイン | ストレートチップ |
製法 | グッドイヤーウェルテッド製法 |
甲革 | 国産カーフ |
価格 | 36,000円(税込:39,600) |
取扱店 | ・伊勢丹新宿メンズ館 ・日本橋三越本店 ・銀座三越 |
発売日 | 2020年3月11日 |
カラー | ・ブラック ・ブラウン |
サイズ | 24.0cm〜27.0cm |
ウィズ | D |
デザイン | パンチドキャップトゥ |
製法 | グッドイヤーウェルテッド製法 |
甲革 | 国産カーフ |
価格 | 36,000円(税込:39,600) |
取扱店 | ・伊勢丹新宿メンズ館 ・日本橋三越本店 ・銀座三越 |
ご覧の通り、2段階での商品展開となり…
2/19から販売されるものは、ブラックのみのストレートチップ。
3/11から販売されるものは、ブラックとブラウンのパンチドキャップトゥのデザインのものになります。
僕が今回お借りしたものは、2/19から販売のものです。
Dウィズの見た目
確かにちょっと細いかも
まずは見た目から見ていきましょう。
僕がお借りしたものは、2/19から販売開始されるストレートチップです。
まず、気づくのはトゥの形状。
スクエアトゥですね!
がっつりスクエアっていうよりは、セミスクエア的なちょうど良さ。ストチのスクエアトゥもええですね。
ちなみに、3/11から販売されるモデルは、こちらのパンチドキャップトゥのモデル!
ハトメのサイドにも穴飾りがありますね。こちらは茶。黒もあります。
角度によっては、細身に見えるかというとそうでもない気もしますが、そもそもEウィズとDウィズですごく見た目に差があるかというとそういうわけではない気もします。
ただ、店頭でもSNSでも今まで何度かスコッチグレインの靴はお目にかかる機会がありましたが、僕の知っている形よりは少しだけ細い見た目をしている気がします。
気のせいだったらごめんなさい!
もちろん見た目は大事!
個人的にはボテっとした靴よりはシュッとしたドレスシューズを好んで履きたい人間なので、見た目にもこだわりがあるつもりですが、それよりも大事なのはDウィズになったことで、履き心地がどう違うかというところじゃないでしょうか?
ただ、残念ながら今回のオンリーMIシリーズは、僕の23.5cmのサイズはなく24.0cmからのサイズ展開です!
なので、オデッサシリーズとの木型を比較することで、履き心地を想像し、疑似体験してみようじゃないかと。もう少しだけ大きな足に生まれたかった…笑
あと、欲を言えば身長170cmは欲しかった(切に
ちなみに、靴底はスコッチグレインでよく見る形。
Goodyear Welted っていう刻印の上にARC WAIST(アークウエスト)って書いてありますが、ウエスト部分の仕上げのことを指しているのでしょうか。
確かにウエストは平面ではなく弧を描いていますね。
こちらは、昨今の日本人の足型の変化などを考慮して、土踏まずの密着度を増すために中底をえぐり、細めの人や薄い人に合うように、グッドイヤー製法の要でもあるリブテープを2㎜内側にしているようです。
この仕様に対して、半敷きと底面にアークウエストの刻印が押されています。
とにかく足の細い人向けの仕様であるということですが、最近ではアークウエストの仕様でも、当たり前ぐらいに合う人が多くなってきているようです。
木型の比較
左がオデッサシリーズ、右がDウィズの新木型です。
25.0cmの木型をお借りしました!
左:オデッサシリーズ、右:新木型
やはりまず、つま先に目がいきますね。
スクエアです。
この角度からだと、ぱっと見はすごく違いがあるという感じではありません。
次に正面から。
右の新木型の方が若干トゥに向けて細く設計されているようですが、正面から見てみるともう少し違いがわかりますね。
つま先の中心、トップラインの中心、かかとの中心を結ぶように配置してみると、右の新木型の方が細いことがわかります。
特に、新木型の方が親指側のボリュームがおさえられているようですね。
上から見ても、新木型の方が丸みがおさえられている印象です。
上:オデッサシリーズ、下:新木型
さっきからメジャーをチラつかせてますが、もちろんウィズを計測するためのものです。
足囲の違い
まずは、オデッサシリーズの足囲です。
ボールガースの部分、つまり親指と小指の骨の付け根部分の周囲の長さを計測してみましょう。
23.5cm!
あれ?すでに結構細い気がする!
既成靴の木型ってなかなか触れるタイミングがないのでウィズも計測したことはなかったかもしれません。
何気にすごく貴重な体験かも。
一方、新木型は22.6cm!
約1cm違うと結構違いますね!これはおもしろくなってきました!
続いて、二の甲(ウエストガース)です。
オデッサシリーズは、23.4cm!
新木型は、22.8cm!
なるほど。甲周りは全体的に絞られているようです。
ヒロカワ製靴さんは工場見学も積極的にされていてすごくオープンな姿勢でいらっしゃるのが、個人的にはすごく素敵だなって思うのですが、木型はシューメーカーにとってはコンフィデンシャルな情報だと思うので、数値で比較をするのはこれくらいにしておいた方がよいのでしょうか…?
それにしても木型を貸していただけるなんて、懐が深い!
次の写真をご覧いただければわかると思いますが、甲の立ち上がりは新旧ですごく違いがあるわけではないように思います。(あくまで見た目の話
でも数字を比較すると、新木型の方が甲まわりが全体的に絞られているようですね。
奥:オデッサシリーズ、手前:新木型
かかと
かかと周りの細さはかなり顕著ですね。
右の新木型の方が、ぱっと見でわかるくらいかなり細めです。
ちなみにオデッサの木型より新木型は、2カップ小さいカウンター(芯材)を入れているようです。
また、先ほどのアークウエストのところにも共通していますが、土踏まずの部分やかかと周辺の中底を攻めることで、密着度が増すよう考えられているようです。
底面
上:オデッサシリーズ、下:新木型
ちょっとおもしろいなと思ったのが、こちら。
足裏の設計に少し違いがありました。
新木型の方がボールガースとして設定されている部分が少し後ろに下がっています。
素人撮影、素人計測なので若干誤差はあるかと思いますが、それでもボールガースの位置に差があるのは間違いなさそうです。
スクエアトゥなのも関係あるのは間違いないと思いますが、新木型の方が全長が若干短いです。
サイズは同じ25.0cmの木型なのに、ボールガースの位置が変わっているというのは、足が細めの方だけでなく、足長は同じでも指が長い方向けに設計された木型、ということなのでしょうか?
巷では若い方は足が細いと言われていますが、そういう方はなんとなく指も細長いのかも、なんて思ったり。
だから骨格は23.5cmの足の人でも指が長くて足長は24.0cm、という方もいらっしゃるのかもしれませんね。これは完全に僕の推測なので、どういう意図で設計された木型なのかはわかりません。
最後に
まぁ、とにかくいろんなお話をきくと、時代とライフスタイルとともに、人間の骨格も変わっていっているような気がしますよね。(足以外は知らんけど
実際、本当にフィティングで薄い足型の人や細めの人が多くなってきていている、とヒロカワ製靴の方にもお話伺っています。
そんなわけで、このラストを作ろうと言うことになったそうです。
取り扱いが、伊勢丹新宿メンズ館、日本橋三越本店、銀座三越と、東京の百貨店のみになりますが、気になった方は是非百貨店でご覧になってみてください。
あとサイズも24.0cm〜27.0cmなので、ご注意ください!
2/19と3/11に発売開始です!
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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