サンタリ [Santari]ブランド

サンタリ [SANTARI]・数々のこだわりが紡ぐ美しいステッチの革靴

Uチップ入荷しました!
サンタリ [Santari]

 

『燦然と輝く』という言葉から名付けられたSANTARI(燦たり)というブランド。
TATE SHOES の舘(たて)さんによって、現在浅草の工房で靴を作られています。

 

舘さんご自身もとっても柔らかいお人柄の方で、ブランドのこだわりなどもいろいろと伺ってきましたのでご紹介させていただきます。
是非お付き合いください!

 

 

ブランド設立に至った経緯

靴の脱ぎ履きが多い日本のビジネスマンにとって紐靴って大変じゃないですか。
でももしそんな日本のビジネスマンたちがレイジーマンを履いていたら、どうでしょうか?

 

レイジーマンとは?

レイジーマン(lazy:怠け者の意)靴の履き口のサイドに伸縮する素材が縫い付けてあり、紐を解かなくても脱ぎ履きが感単にできる機能をもった靴のことです。

 

 

 

例えば飲み会の後、誰よりも早くその靴を履いてエレベーターのボタンを押して待っていたら…。
上司から「あいつ、気が利くなぁ…」と評価が上がること請け合い。

 

ほら!
今、このビジネスマンの彼が輝く姿が想像できましたよね?
そうですよね?(強引

 

 

 

という想いで設立されたSANTARI。
そしてSANTARIの最初の靴はこちらのレイジーマンでした。

 

ちなみになんですけど、SANTARIのインスタアカウントに納品された靴の写真がアップされていて、最後に「お客様の人生が燦然と輝く事を願っています。」って書いてあるんですよね。

 

 

 

 

素敵です。

 

 

革靴のデザインの種類

 

基本は木型2種類・デザイン各6種類。全て舘さんご自身で考えられたデザインです。

 

 

ですが、型紙を共有しているので、例えばブローグやウイングチップの装飾もつけたりつけなかったりできます。なので、靴のデザインの数でいうと1000パターン以上ということになります!

 

 

 

革の種類もたくさん。

 

 

現在革の変更によるアップチャージは発生しませんが、今後新しい革を使う場合はアップチャージが発生する可能性もあるかもとのこと。

 

 

ライニングもこちらの6種類。

 

 

 

いろいろ選べるパターンオーダーは86,000円(税抜)

 

ライトアングルモカステッチ

 

Uチップの部分のライトアングルモカステッチのモデルは、105,000円(税抜)
我々素人にはなかなか理解が及ばない部分だと思いますが、この仕上げはかなり大変な作業です。しかも舘さんご自身で縫われています。
他のOEM品もやられてるので作業時間の確保が大変とのこと。

 

 

しかしこの仕上がり、本当に美しい!

 

 

他のUチップの写真からもわかると思いますが、とても精密。(舘さん、僕も欲しいです)
精密という表現しか思いつかないのが悔しいところですが、均一で綺麗です。

 

 

 

今後は他にもローファーが増えたり…

 

 

 

外羽根のサイドエラバージョンも作ってみたりするかも…とのことでした。

 

 

 

でもやっぱり一番注文が多いのはサイドエラ付きのストレートチップみたいですね。

 

要望に対するこだわり

 

現在はパターンオーダーのみので、既製の靴は販売されていません。
なので、稀に出展される展示会でのオーダーしたり、工房でオーダーしたりという方法になります。

 

 

しかし、基本的にはこれはできませんとは言わないようにしています、と。

 

例えば、今ある型紙には合わない装飾を入れたいという要望があっても、できるだけそれを断らない。
お客さんの気持ちに応えたいというこだわりを感じます。

 

SANTARI・工房の情報

住所 〒111-0023
東京都台東区橋場1-10-12-1F
電話番号 080-3259-0786
営業日 不定休

 

要望とあらば土日でも工房でご対応いただけるとのことなので、事前にご連絡されることをおすすめします。

 

 

お客さんとの信頼へのこだわり

また、お客さんへの気遣いにもこだわりをお持ちです。

 

現在オーダーから納品までの期間は3ヶ月半程度。
お客さんもお金を払って数ヶ月待たされるわけですから、その間心配をおかけしないようにと、①アッパー完成後、②釣り込み後、③すくい縫い後のタイミングで、お客さんに写真を添えて進捗を報告されています。
こんな感じでSNSで写真を投稿されることもあるようです。

 

 

 

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. . お待たせしております。 アッパーが完成しました。 . これより革を木型に沿わせる『つりこみ』をいたします。 . しっかりと革に休息時間を与え、丁寧に製作いたします。 . 完成まで今しばらくお待ち下さい。 . . Thank you for waiting. The upper is ready now. I’m lasting this from now then give leather enough rest. One moment please. . . #tateshoes #靴作り #靴職人 #shoemaker #shoemaking #足元倶楽部 #革靴 #menshoes #靴 #santaritokyo #ハンドソーンウェルテッド #handsewnwelted #紳士靴 #パターンオーダー #メイドインジャパン #madeinjapan #santari #madetoorder #あしもと倶楽部 #既成靴 #readytowear #グレインレザー #lazymanshoes

SANTARIさん(@santari.tokyo)がシェアした投稿 –

 

 

とにかく納期に気を遣ってくださるのはすごく信頼できます。
当たり前のように納期を変えてこられたらやっぱり不安に思うし、こっちも軽く見られてるんだなって気持ちになりますからね。

 

でもこの作業は絶対めんどくさいと思いますけどね。笑

 

 

お客さんとの繋がりもすごく大切にされているため、結果的にリピーターも多いとのことでした。
去年の3月にスタートされたブランドなのに、すでに3足オーダーされたお客さんもいらっしゃるのだとか。

 

 

完成した靴へのこだわり

 

こちらの靴。
かかと周りのブローグは革を重ねず装飾されていますが、実はその奥の革の厚さと、さらにウイングチップの革の厚さが違うんですね。

 

 

ほら!

 

 

これは言われないと気付かなかった!
ただただ笑ってしまいました。笑

 

「こういうのが細部にやどるというかなんというか…」と。
そういうことを積み重ねた結果、いい靴だと評価されるようになればいいなぁとおっしゃいます。

 

 

また、SANTARIの靴はつり込んだ後、木型を入れたまま2週間寝かせます。
これはクセをつけるための工程としては欠かせないもので、これをしないと木型を抜いたあと形が崩れてしまうそうです。

 

 

 

たしかに、ぽってりした丸い靴ならまだしも、これだけ流線型のシュッとした靴だと、素人ながらもその工程が必要なのは納得できます。
そこだけは舘さんのゆずれないこだわりです。

 

 

現在はおふたりで作業をされているので、1足にかかる時間は平たく見て約4日。
品質については材料や革の検品も徹底されています。作業工程に関してもかなり細かく管理をされているようです。

 

クオリティへのこだわり

 

先ほどの話、お客さんに進捗を報告されることがクオリティの向上に繋がってるそうです。

 

人の手作業ですしどうしてもミスはあります。
しかし、写真を撮って靴のオーナーさんへ情報発信するということはよりミスを減らすよう心掛けるし、美しい仕事に繋がっていると。

 

 

やっぱり8〜10万円の靴をオーダーする方って、ある程度革靴に対する知識をお持ちで、デザインや履き心地にも強いこだわりをお持ちの方が多いはず。

 

オリジナルの靴を作れるというのは、そういう方々にとって靴だけではなく『選ぶ楽しさ』を提供しているように感じますと舘さんはおっしゃいます。
確かにこれも靴を仕立ててもらう楽しみのひとつ。良い靴だけでなく、ワクワクもお客さんに提供したいという舘さんの想いです。

 

 

 

余談ですが…

 

 

その日に履かれていた靴。
一見革底かと思いきや…

 

ゴム底を革で包み込んで作られているという、遊びを追求した仕上げ。

 

 

 

マニアックな遊びですよね、と舘さん。笑

 

 

フィッティングへのこだわり

 

ワタクシ、足のサイズが23.5cmですので、素直に23.5cmのサンプルを履かせていただきましたが、かなりタイト!その代わりかかとの食いつきはすごく良いです。

 

 

23.5cm

 

もう少し羽根は閉じてもいいかなぁとのこと。
ハンドソーンはグッドイヤーと比べると沈み込みが少ないですからね。沈み込んだ結果、羽根が閉じるのをそこまで想定しなくてもよいですね。

 

24cmも履かせていただきましたが、こちらの方が個人的にはストレスなく履けました。

 

24、さっきより少し羽根が閉じてる

 

これ、キャップトゥのサイズ、かわいいですね。
好きです。

 

 

ただ、こちらのUチップの木型。
足の甲の高さがめちゃめちゃジャストで、すごく気持ちがよかったです!

 

 

ほとんどの靴は指の上に隙間ができるんですが、この木型だと隙間がほぼありません。
これは履いてみたい。

 

これはマジメに欲しい

 

 

 

あと、SANTARIの木型はレディースの靴の木型を作っているメーカーと共同開発しているそうです。
なので、フィッティングに関してもかなり知見をお持ちでコンマ数ミリ単位で木型を削って調整しているので、かなり精度の高いフィッティングができると。

 

全く想像しませんでしたが、確かにさっきのUチップの靴のラインはお見事でした。確かにレディースの靴の方が、見た目やフィッティングに関してもシビアな世界のような気がしますよね。

 

 

今度からはこの靴に合わせて17,000円でシューツリーの販売も検討されているようです。
折れ曲がるタイプで木型ごとに2パターンの展開。

 

 

釣り込み時の微調整

また、釣り込みの際に羽根の開き具合も調整が可能です。
型紙の調整ではなく、釣り込みの具合で調整されたり、かかとの深さも微調整をしてくれます。

 

2mm閉じた状態で釣り込み

 

話を聞くと簡単そうに話してくださいますが、恐らくなかなか簡単なことではないはず。
あと、実際ちゃんと計測してみると足のサイズに左右差がある人も多いです。なので、この細かい調整をしてくださるのは、かなり嬉しい話です。

 

僕も左右差があるので、微調整をしていただけるのはかなり嬉しいです。

 

 

最後に

 

今、OEMや他にも受注生産をされているので、かなりお忙しいとのことです。
なので月の生産数も制限しようかなぁというお話もされていたので、ご検討されている方は是非お早めにどうぞ。

 

今年1月に展示会を開催されていたみたいですが、しばらくは予定はないとのことですので、工房に伺うのが間違いなしです!

 

 

8〜10万円の靴は、一般的には安い買い物ではありません。
それでも、舘さんのお人柄とセンスに惹かれて注文をされるお客さんがいらっしゃるんだろうと感じました。
なんだか偉そうな書き方で恐縮ですが、本当にそう思った。

 

 

 

 

いろんなこだわりが一本の糸になり、そこに舘さんのお人柄というチャンが相まって、この美しいステッチの施された革靴ができあがっているだろうなぁと。

 

 

 

いやぁ、綺麗にまとまりすぎましたかね!

 

作業を止めてしまうので、工房に長居はしませんでしたが(とはいえ1時間半も居座った)、単純にもっといろいろお話したい方だなって思いました。

 

楽しかったです。
ありがとうございました!

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