ショージワークスの靴ブラシ、3,000円台でこの仕様は確実にコスパ良し [Shoji Works]

もともとは関東では工業用の刷毛(はけ)として、関西では洋服や髪用の刷子(ぶらし)として発展してきたブラシ産業。関東と関西ではブラシの作り方が少し違うことがあるようなんです。
そんな話を兵庫県加古川市のショージワークス [Shoji Works] さんと、ショージワークスのブラシを愛用されている姫路の靴磨き職人・磨き座 継 -HERITAGE- の西岡ぺこさんにお話伺いました。

靴磨き用ブラシの奥の深さを感じました。
新しい革靴用のブラシをお探しの方は是非ご覧になってみてください。



ショージワークスについて

もともとは大正14年に創業されたブラシメーカーさんでOEM製品の製造をされてきました。平成19年にショージワークス [Shoji Works] という自社ブランドを立ち上げ、かつては市場が大きかった洋服用ブラシや髪用のヘアブラシを製造されてきました。靴用ブラシの製造は2020年の8月に開始されたので、まだ1年と少しになりますが靴好きの方々の間での認知も拡大してきている様子。

磨き座 継 -HERITAGE- 西岡ぺこさん

2020年は西岡さんもちょうどご自身の靴磨き店をオープンされるタイミングで、靴ブラシ作ってないんですか?と問い合わせがあり、そこからお二人のやり取りがはじまりました。ショージワークス代表の畦地(あぜち)さんも、靴用ブラシを作るならプロの意見を聞きたいなぁと思っていたタイミングだったため、プロの意見も盛り込んだ靴ブラシとなっています。

一貫して自社で製造

ブラシメーカーさんは、毛を植える工程と持ち手の木材の加工は一般的には分業制が多く、別の工場で加工されることが多い世界です。その結果 OEM で製造される多くのブラシは似た形状・似た仕様になることが多いそうです。
しかしショージワークスさんは、毛を植える工程と持ち手部分の木材の加工を自社で一貫して行うことができる日本で唯一のブラシメーカーであるため、オリジナルの形状や仕様でブラシが作れるのが特徴です。

また、間に企業(工場)を挟まないことによって、商品を安価に提供することができるという最大のメリットがあります。自社ブランドを展開するメーカーならではのコスパの良さを実現したブラシというわけです。

コスパの良さ

まずはいろんな方に使ってほしいという想いをお持ちで、使ったことのない方の目に留まるようにかっこいいブラシを提供したい。そして、手植えのブラシだとどうしても高くなってしまうので、価格も抑えた商品を提供したいというのがショージワークスの靴ブラシのコンセプトです。

靴ブラシはこちらの6種類で、基本的には3,000円台で購入ができるというのも魅力です。

  • 靴磨き用ブラシ(白豚毛)3,520円
  • 靴磨き用ブラシ(白馬毛)3,520円
  • 埃払い用ブラシ(茶色馬毛)3,520円
  • シャイニングブラシ 3,960円
  • 靴磨き用ブラシ(白馬毛)4,400円(Sold Out)
  • ポイントブラシ1,540円(Sold Out)

※価格は全て税込、2021年9月現在

大小様々なブラシが各社から販売されていて、さらに価格帯も幅広く展開されているので、ブラシの費用対効果を測るのは難しいです。
しかし、サイズも小さすぎず、毛足も長く、密度もしっかりあって、さらに毛が抜けにくいとなれば、それって十分質の高いブラシだと思うのですが、それが3,000円台であるというのはかなりコスパが良いと考えてよいのではないでしょうか?

機械植え

靴磨きをされる方の間ではよく話題に上がる、ブラシの手植え・機械植えについて。
手植えと機械植えの一番の違いは毛が抜けやすいか、抜けにくいかという話です。手植えは手で力加減を調整して毛を植えていくので、穴の中で毛が切れにくく抜けにくいとされています。一方、機械植えは機械の強い力で毛を植えるので、穴の中で毛が切れてしまいそれが抜け毛の原因になることが多い製法です。

ショージワークスさんのブラシのお値段が良心的なのは機械植えのブラシだからなのですが、機械植えでも毛が抜けにくい手の込んだ作りで製造されています。
通常ブラシは植えた後に毛先を揃えるためにカットする工程がありますが、そのままだと毛先に角がありチクチクした仕上がりになってしまうため、毛先を金属で削って柔らかい触り心地にするという処理が施されます。
そこ工程で、あらかじめ抜けやすい毛を落としてしまうことで、毛が抜けにくいブラシに仕上げられています。

毛の量と長さ

また、この良心的なお値段の割にブラシの毛量がしっかりあるのも特徴です。
冒頭にご紹介したとおり、関東と関西ではブラシの発展の仕方が違ったという経緯があったため、ショージワークスさんのブラシは少々特徴的なブラシに仕上がっています。洋服用ブラシやヘアブラシを多く作られていたメーカーさんなので、ブラシの毛の穴が小さく密に並んでいることがわかります。
これによって毛の密度の濃いブラシを実現しています。

また、市販のブラシと比べると毛足も長さも長めです。
毛足が長いということは、立体的な靴の入り組んだ部分にも毛先が届きやすいというメリットがあるだけでなく、毛のしなりが出るので革への当たりも柔らかく、クリームを伸ばしやすくツヤも出やすいという特徴もあります。

2層のシャイニングブラシ

シャイニングという名前がついていることからも仕上げ用の柔らかくツヤを出すためのブラシです。
しかし、一般的な仕上げ用のブラシにはヤギの毛が使われていますが、ヤギの毛は機械植えでは製造が難しく、手植えでないと毛が切れてしまう場合があるため、こちらのブラシは馬のしっぽの毛よりもさらに柔らかいたてがみ使われているのが特徴です。

毛の断面を2層に分けることで密度は減るけれども、当たりを柔らかくしホコリ落としや艶出し用と想定されているものです。
西岡さん曰く、馬毛のキューティクルにクリームの成分が馴染みやすいので、半年くらい使うと艶出し用としてめちゃめちゃ良くなったと、かなり評価されているブラシです。
ブラシを育てるという言葉がありますが、そんな楽しみも味わわせてくれるブラシのようです。

実際、市販のブラシより毛足が1cm近く長く、かなり柔らかいです。
この白い毛が美しすぎるのでできるだけこの毛を汚したくないけど、お手入れ後の仕上げ用ブラシとして使っていこうと思います。

靴磨き用ブラシ(白い馬毛)

こちらは馬の尻尾の毛を使った馬毛ブラシですが、毛の密度があるのと面が整っているので、馬毛ブラシと思って購入するとかなり弾力があるブラシです。
僕も6,000円以上する手植えの豚毛ブラシをひとつ持っていますが、その豚毛ブラシに引けを取らないほどの毛の弾力があります。豚毛ブラシと同様の使い方ができるブラシかと思います。
これは先ほどもご紹介した通り、毛の密度と長さによるものと思われます。そう考えるとこのブラシは安すぎる。

一般的には馬毛は茶色など色付きの毛が多いと思いますが、綺麗な白い毛が使われているので、豚毛のようにクリームを使うこともできます。
僕はオイルやデリケートクリームを使ってお手入れすることが多いので、クリームやオイルを馴染ませるためのブラシとして使っていきたいと思います。

取扱店舗と通販サイト

ショージワークスのブラシは、基本的にはオンラインショップで販売されていますが、各地の靴磨き専門店でも販売されています。

  • 西岡さんの靴磨き店『磨き座 継 -HERITAGE-』
  • 京都の靴磨き職人・樺澤さんのお店『Glayage KYOTO』
  • 北海道の佐藤我久さんの靴磨き・靴修理専門店『ASHIDO HOKKAIDO』

磨き座 継 -HERITAGE-

今回、プロの靴磨き職人さんのご意見としてお話をお伺いした西岡ぺこさんのお店はこちらです。

住所 〒670-0922
兵庫県姫路市二階町32
営業時間 11:00 − 19:00(火曜定休)
電話 079-240-8970
webサイト https://www.shine-the-heritage.com/

最後に

高いブラシは見た目の高級感と毛の抜けにくさがありますが、特に豚毛ブラシはクリームの色ごとに揃えることが推奨されているため、高いものを揃えるのは靴磨きを始めたばかりの方にはハードルが高いと思われることも多いと思います。
しかし、ショージワークスのブラシは手植えのブラシの約半分の価格で上質なブラシを提供してくださってるので、そういった方でも比較的手を出しやすいブラシなのではないでしょうか?

ショージワークスオンラインショップ

畦地さん、西岡さんのお話はとても勉強になり、ブラシの奥深さに触れた良い体験でした。ありがとうございました。この2本のブラシも大切に使っていきたいと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

靴磨きに欠かせない道具のひとつが、この『ブラシ』です。 しかし、馬の毛だとか豚の毛だとか、何だかいろんな種類が...

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『革靴の魅力や靴磨きの楽しさをもっと多くの人に知ってほしい』という想いでブログやYouTubeで情報発信を行っています。 前職の経験からシューメーカーのブランドサイトやオンラインショップの制作・カスタマイズ、広告運用を受け持ったり、ブランディングや商品開発のコンサルなども手がけています。
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