この度ご縁があって、3/9(土)大阪、3/10(日)名古屋で行われる ENLIHGTMENT という革小物を取り扱うイベントの事前取材をさせていただいています。
今回その第3段として、three2fourさんという革小物を製作されているブランドの取材をさせていただきました!
財布って普段使っているものなのに、そこまで深く考えたことがなかったので、とっても新鮮でした!
とにかく他には無いデザインのものばかりで、そこにたどり着くまでの思考のプロセスや費やした時間、考え方などを聞いてきましたので、よろしければご覧ください!
最大機能の最小化!?
はぁ〜いい眺め!
minimize Maximum:最大機能の最小化 というのがthree2fourさんのブランドコンセプト。
機能、デザイン、耐久性を考え抜かれた独自設計の革小物・革製品を総手縫いで作られているんです。(three2fourさんのwebサイト)
作られているものは、財布から時計のベルト、トートバッグまだ多岐にわたりますが、全てご自身が考えたものを手作業で作られています。
使い方を考え抜かれた財布
クロコ・L字ジップ長財布
「開けるのが早いからジップの長財布はラウンドよりL字」と作品の説明をしてくださるのは three2four の松山さん。
ご覧の通りすごく開くので、全くストレスがない!
マチがないアコーディオンのような構造なので、この薄さと開放感を実現できるというわけです。マチなどの構造物が多いと、どうしても財布自体が分厚くなってしまいますもんね。
この薄さ!
iPhone7 との比較
この薄さだと、ジャケットの胸ポケットに入れても全く装いを崩しません。是が非でも札束を持ち歩きたいんだという方はご遠慮ください。笑
さらに、小銭入れも浅く、底には角が無い台形型の仕様になっているのでとにかく探しやすい。
さらに小銭入れが開きやすいように、縫い目を必要最低限にするという工夫がなされているのがわかります。
ストレスなく小銭を探せるつくりに
財布を開くところからはじまって、中身見て、支払って、おつりもらって、閉じるまで…。
この一連の流れが綺麗に繋がるような財布にするにはどうしたらいいか、っていうところをとことん考えられているのです。
触らせてもらうとほんとによくわかるんですけど、引っ張って財布を広げるみたいなことが全くありません。
それによって革に負担もかからないし、使う人にも負担がかからない。結果長持ちする、ということに繋がるわけですね。
いやぁ、これは深い…。
カードは縦方向に収納するので取り出しやすい
それをどれだけシンプルな構成要素で実現できるか、というのがブランドコンセプトの『最大機能の最小化』というわけです。
こちらは、松山さんご本人の視点で使いたい財布を考えられた結果出来上がったものでしたが、逆にオーダーやお客さんの要望から生まれる作品もあるようです。
人との出会いから生まれる作品
こちらは、お札とコインとカードが数枚入る財布が欲しいというオーダーがあり、考えられた究極のミニ財布。なのでとってもコンパクト!
これもまた、その要望を一旦自分の中に落とし込むことで、それについて考え抜いた結果生まれたデザイン。パッと思いついたものを作品にするのではなく、ちゃんとこのデザインに至る理由があって作られているんです。
外側のポケットにはお札とカード類が数枚。
そして内側には小銭が入って、磁石でフタができるという仕様になっています。
この財布、その辺の名刺入れよりも全然薄いです。笑
バッグも財布も持ちたくないようなちょっとしたお出かけのとき、こういった財布は重宝するかもしれませんね。
セカンドバッグならぬ、セカンドウォレット…みたいな感じでしょうか。笑
松山さん、この商品名採用しませんか?
機能を突き詰めた究極の手帳カバー
次はこちらのノートカバー。
香港APLF素材展というイベントのジャパンパビリオンに出品された作品で、ノートカバーというものの在り方を究極まで考え抜かれたものです。
こちらは今までご覧いただいた財布とは逆にかなり多機能で、仕事もプライベートもこれがあれば全部事足りるというようなノートカバーです。
この作品ができるまでの、松山さんの思考のプロセスは three2four さんのwebサイトでも見ることができます。
これです、これ!
LOFとは、『記録(LOG)を一歩先に進める』というコンセプトで考えられたものです。
なので、”MONEY”のYの一歩先を行く”MONEX” のようなネーミングになっています。
ノートだけでなく、名刺や付箋が収納できたりメモパッドも入っているという特別な仕様。
これもまた、ご本人が使いたいものというテーマで、カバーだけじゃなくて中のノートのフォーマットまで作ってしまうという徹底ぶり!
ウィークリーのスケジュールからマンスリーはもちろん、30年先の人生年表のフォーマットもダウンロードできます。
自分の人生をイメージできるようにもなっているわけです。
30年先の人生年表
深く徹底的に考え抜くことが好きとおっしゃる松山さん。
ただただシンプルなのがいいという安易な発想ではなく、使い方を徹底的に考えた結果でできあがった作品であることがわかります。
なので、シンプルで必要最低限の用途を果たすものもあれば、こういったたっぷり多機能なものまで、全てが考え尽くされた結果生まれている作品、というのがthree2four さんのおもしろさなのではないでしょうか。
僕がこうやって説明で伝えられることもあると思いますが、実際に使ってみないとわからない使い心地があるのは間違いないと思います!
機能だけでなく彩も
もちろん機能だけに特化しているというわけではありません。
財布に使われている革もとてもおもしろい(珍しい)革ばかり。
リザードの革を使ったり…
美しいコードバンのものがあったり…
像の革があったり…。
別に牛革の財布が劣っているなんていうつもりは全くないんですが、こういった珍しい革のものを所有することで、なんというかちょっと特別な気分を味わえるんじゃないかと。
機能だけじゃなくて、持つ喜びや長く使う楽しさみたいなところも意識して革を選ばれているんじゃないかと思います。
いや、僕は持ってないので想像なんですけどね!笑
半分のサイズの財布もありました。
手前側に小銭をいれたり、左手側にある革のしきりでお札を挟んでおける仕様です。
ちなみに、こちらの持ち手は先日ご紹介したTETORIさんの作品でもあります。
ノートルダムのガーゴイルがあなたの財布を守ります!
こちらはヒョウ!
総手縫いの自由度と耐久性
これはお話を聞いてすごく納得したんですが、機械で縫うと2枚の革を縫い合わせることしかできませんね。
でも手縫いだと、機械では縫えないような縫い方ができるんです。
例えば、このカードケースの手前側のマチの部分。内側から縫ってあるので、外側からは見えません。
つまり、どういうことかと言うと…
めちゃくちゃ開きます!
大量のカードをコンパクトに収納できて、しかも探しやすい。
さらに手縫いって一針一針しっかり引き締めながら縫えるので、全然ほつれてこないんです。すげぇめんどくさいらしいですが、手縫いだからこそ作品の幅が広がるんですね。
少ない構成要素で機能を実現されてるというのが、よくおわかりいただけると思います。
物に対するこだわりや欲求
物事に対して「もっとこうだったらいいのに」っていう欲求は普段から感じることがおおいとのこと。
それもあって機能重視の革小物を作られているわけですが、2012年にはじめられて以来、革小物の製作を誰かに教わったことは無いのだそうです。
当初、知識もないのに教わらないという非効率さを危惧されていたようですが、ご自分の思ったように挑戦を繰り返すうちに、びっくりするくらいいろんなことができるようになっていたと。
逆に、その技術を形成するまでにはものすごい数の失敗を経験されたはずです。
自分が良いと思うものを掘り下げていくと自然と特徴のあるアイテムが生まれます。
人の心に届くものは自分の中から出てくると思います。
※引用:three2four – ブログ
ご自身のブログでもこう綴られています。
取材当日、松山さんご本人から何度も「深く考えるのが好きなんだよね」という言葉を耳にしましたが、考え抜いた結果と数々のトライアンドエラーがご自分の信念を形成しているんだと思います。
その信念はきっと機能として見える部分にも、目には見えないような部分にも、製品に現れて人には伝わるじゃないかと思うんです。
自分以外のところに答えを求めず、自分の責任と判断で結果を出されている、そんなストイックさを感じます!
ちなみになんですが僕も昔、薄〜い財布を使ってました。
確かにジャケットの胸ポケットに入るのでちょっと遊びに行くときなんかは重宝しましたが、ほんっとに小銭が出しづらかったりしたわけです!
でも僕の場合は性格上、出しづらいなぁって思ってもそこで終わっちゃうんですよね。
だから、松山さんのような方のお話を聞けるのはすごく新鮮でおもしろい。
ちなみに、製作をしていない時間はスプラトゥーンをやってるんですって。笑
(何そのギャップ!っていうツッコミはご本人の前では言えなかったので、この場で失礼します…)
販売はinstagramでも
今オーダーはストップされているんですが、インスタグラムから購入できます。
今回のイベントでもある ENLIGHTMENT のインスタアカウントに、商品の一覧が掲載されていて説明欄に soldout と書かれていないものは、コメントから購入依頼ができるんです!
販売価格について
販売価格については公開されていません。
ただ、価格に対して原価率は非常に高く加えて独自設計の使いやすさや総手縫いの耐久性の価値を考えると良心的な設定ではあるとのことです。
それでも一般的にイメージする財布の価格よりは高いかもしれませんが機能、デザイン、耐久性を備えたモノは飽きが来ず長く使えるので、結果として価格を大きく上回る価値を感じてもらえるのではとお考えのようです。
松山さんご自身も気に入ったものを長く愛用するのが好きなので、とのこと。
是非イベント会場でご覧ください!
ENLIGHTMENT・イベント概要
名古屋会場の情報です
ENLIGHTMENT という革小物ブランドのイベント。
3/9に大阪、3/10に名古屋で開催されます。もちろんどちらも入場は無料です!
大阪会場・3/9(土)
日時 | 2019年3月9日(土)12:00〜16:00 |
会場 | ギャラリー A stair |
場所 | 大阪市中央区南船場4-5-4 心斎橋OKAMOTO.BLD 2F |
名古屋会場・3/10(日)
日時 | 2019年3月10日(日)12:00〜16:00 |
会場 | カネジュービル |
場所 | 愛知県名古屋市中村区則武1丁目2−1 カネジュービル3F |
気になった方は是非足を運んでみてください!
ちらっと出ちゃいましたが、残り1ブランドもまたこのブログでご紹介させていただく予定ですので、しばらくお待ちください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
出展予定の他のブランドもどうぞ
COMMENTS コメントを投稿する