まとめ

革の種類や特徴、見分け方をレザーソムリエの皮革講座で学んできました

小さいサイズのスエードタッセル入荷!
まとめ

日本革類卸売協同組合さん主催、レザーソムリエ皮革講座に行ってきました!
無料だったので気軽に参加させてもらったんですが、なめし方とか革の種類とか、僕が疎かったところをいろいろ勉強させていただきました!

 

その中で、いろんな革を実際に見て触らせてもらう時間がありました。
革の写真をたくさん撮らせてもらったので、簡単な特徴などを交えながらご紹介したいと思います!よければお付き合いください!

 

 

レザーソムリエとは

レザーソムリエってご存知です?

皮革業界では、皮革や革製品について一定の知識を有する方を「レザーソムリエ」として育成し、革の持つ魅力を深く理解し、愛着を持って革製品を使用し、また、多くの人々に天然皮革の良さを知っていただけるようこの取組を始めました。
※引用:レザーソムリエとは

 

要するに革に詳しい人です!
革のなめし方、部位や種類、お手入れ方法など、革全般に詳しい人ですね。

 

受講方法などは最後にご紹介します。

 

 

革の種類

まずは、革の種類です。
僕も、名前を聞いたことはあるけど、実際なんの革なのか案外知らないなんてこともありました。

 

カーフ

生後6ヶ月ほどで屠殺(とさつ)された牛の革です。
こう言った若い牛の革はキメが細かいという特徴があります。しかし、まだ体が小さいので必然的に革の面積も小さくなります。なので、なめらかだけど面積が小さいという理由から値段も高価になっているようです。

 

ちょうど首のところに、トラとよばれる横縞模様が入っているものがカーフの特徴です。(写真は撮り忘れましたすんません)

 

 

『素上げ(すあげ)』は、特に顔料や染料による仕上げのされていないものです。
『顔料仕上げ』は、表面が均一になり、傷は目立ちにくくなります。
『染料仕上げ』は、革の風合いを残した仕上げになりますが、キズや血筋などは十分隠しきれません。

 

キップ

 

生後2年くらいの牛の革です。
こちらも比較的若い牛なので、キメも細かく高級な革となります。顔料も入っていますが染料主体の仕上げなので、首の部分に横縞模様(トラ)が入っていたり、若干の色ムラがあったり、小さな傷があったりします。

 

オーバーキップ

 

中牛のもう少し大きいタイプの革です。
素上げの状態なので、よく見ると小さな虫刺されの跡や傷跡などが残っていました。

 

ステア

 

成牛革で2年以上の牛の革になります。
素上げだけど、革をもんで表面を少し荒立てるような仕上げをしているので、革の風合いもわかりやすく出ています。

 

染料主体の仕上げです。

 

画質落としてますがキレイです

 

ヌメ革

こちらもステアです。
タンニンでなめされた、いわゆるヌメ革を加工したものです。

 

 

ヌメ革は染色や仕上げをされていない状態を指しますが、このように染料で染めると革らしい仕上げになっています。

 

逆にこちらは、クロムでなめされた革です。

 

 

話がとっ散らかっちゃうんですが、このツヤはタンニンなめしとクロムなめしの違いではなく、その後の仕上げの違いです。
なめしによる違いは、基本的には革の硬さだけ。

 

 

硬く仕上げるタンニンなめしは、靴の底に使われたりベルトに使われたりしますね。逆に、柔らかく仕上がるクロムなめしは、ジャケットとか靴のアッパーとかに使われたりします。
同じ革でもグレードというかランクがあって、それによって値段が変わってきたりします。

 

ヤギ

 

ヤギの革です。

 

このような仕上げもあれば…

 

 

このようなソフト仕上げのものもありますね。

 

ラム

 

ラム(子羊)の革です。スエードの仕上げです。
スエードのような起毛革についてはまた後ほど詳しくご紹介します。

 

馬・シカ

 

黒が馬。茶色がシカの革です。

 

馬のお尻の部分の革、コードバンです。(裏側)
特に白くなっている部分、繊維構造が他の部分と違うのがよくわかります。

 

 

ワニ(クロコダイル)

 

そして、ワニ。これはクロコダイルです。
クロコダイル、アリゲーター、カイマンワニと3種類あります。

 

ヘビ

 

ヘビ。
お腹側で開くか、背中側で開くかによって模様が違ってみえますね。触ると思ったよりやわらかい革でした。

 

トカゲ(リザード)

 

うん、トカゲ。

 

オーストリッチ

 

オーストリッチ。
ダチョウの革ですね。この点々は毛を抜いた毛穴の模様です。

 

毛を抜いちゃうとか言うと、ちょっと痛々しく感じてしまうけど、これもまた素敵な革ですねぇ。

 

サメ

 

そして、サメ。
革製品って水に弱いものが多いですが、サメの靴作ったら防水効果高いのでは?

 

 

他にもゾウやカバやいろんな革がありますね。

 

 

革の仕上げについて

次は革の仕上げ方についてです。

 

シュリンク仕上げ

 

なめしの工程で革を収縮させて、このようなデコボコをつくることをシュリンク仕上げと言います。
いわゆるシボ革です。

 

ソフトな風合いに仕上げることができますが、動物のお腹と背中では革の繊維が違うので、部位によってこのようなシボの出方にも変化が出てきます。

 

型押し

 

こちらは仕上げの際、柄のついた鉄板を押して仕上げられた革のことです。

 

日本には2,000種類ほどこのような型があるようで、上のような目の細かい型から、下のようなクロコダイルのような型のものまで様々な種類があります。

 

 

ちなみにこう言った型押しの革はタンニンでなめされた革の方が型が綺麗に入るとのことです。

 

ヌバック・スエード・ベロア

 

ヌバックとスエードのような起毛革の違いって僕もちゃんとわかってなかったんですが、簡単に言うとこういうことでした。

 

『ヌバック』は表側を紙やすりで擦って、革の繊維を表面化したもの。
逆に『スエード』は、ヒツジやヤギなどの革の裏側の繊維を使っているものです。

 

表か裏か、というのがキモですね。

 

 

 

ちなみに『ベロア』は、ヒツジやヤギではなくて成牛の革の裏側を使っているものなのだそうです。
ちなみにちなみに、『バックスキン』というものもありますが、それはあくまでオスのシカの革の表面を擦って起毛したものです。
シカではなく牛や他の動物の革でバックスキンを表現するために考え出されたニューバック… ヌーバック… ヌバックなんですって。

 

スエード、ヌバック、ベロア、バックスキンの違いでした。

 

 

こう言った革は顔料ではなく染料で仕上げられています。
なので、色移りしてしまうこともあるのだそうです。

 

ガラスレザー(ガラス革)

 

ヌバックのように表面を擦った上に顔料の厚い塗膜を塗ったものがガラスレザーです。
もともとは仕上げの際、ガラスの板に貼り付けて革を乾燥させていたことが名前の由来です。

 

先ほどの起毛革とは違いガッツリ顔料仕上げになるので、均一性があります。逆に言うと革らしさがあまりないという考え方にもなります。

 

塗膜で覆われているぶん、外的要因には強い革です。
熱や光、雨、キズなどに強いので、メンズのビジネスシューズによく見られる革ですね。

 

エナメル

 

同じく擦った革表面にポリウレタンを塗って仕上げた革です。
パテントレザーとも呼ばれています。

 

ポリウレタンを使って仕上げているので、だんだん劣化していく革です。
このように薄い色は、日光などで黄ばんだり、色移行が起こりやすいです。例えば城のエナメルの靴などが、雨に濡れたジーンズに長い時間接触しているとジーンズの色が映ることもあります。とてもデリケートな革でもあります。

 

 

他にも、いろんな仕上げがありますが、ご紹介してもらったのはこれだけです。

 

 

 

あと、おわかりかと思いますが、革のどこを使っても変わらないような仕上げをされているものは顔料仕上げ。逆に、革の繊維構造によって色むらや模様などが見られるものは染料仕上げの革です。また、仕上げ方は新しい薬品がどんどん生まれてきているので、今後もっと違った仕上げ方の革も出てくるかもしれませんね。
染料と顔料を両方使う場合もあるようですし、なめし方もタンニンとクロムを両方使うコンビネーションなめしという方法もあるようです。

 

 

レザーソムリエについて

ちなみにまだ東京でも大阪でも名古屋でも今回の講座受けられます!

 

レザーソムリエの講座申し込みページからご覧ください!
講座だけでなく、試験の申し込みなども可能です!

> 皮革講座申し込みページ

 

 

 

講座を受講して思ったのは、もっと革をいろんな人に知ってもらいたい、革に携わる人を増やしたい、という組合の想いを感じました。
ここでご紹介したのはほんの一部ですが、革が好きな方・興味がある方は講座の受講だけでも勉強になることがたくさんありますので、よければ受講してみてください。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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