クラストレザーの革靴をムラ染めしてみる(パティーヌ仕上げのやり方)

パティーヌという革靴の染めに挑戦してみました。
過去に何度かやったことはありますが、今回はクラストレザーの靴と新しい染料を使って染めてみましたので、その辺りもご紹介させていただきます。

黒や茶色の革靴が多い紳士靴ですが、もっといろんな色があってもいいのにと個人的には思っています。
「でもないなら塗ってしまえばいい」みたいなことをアントワネットか誰かも言ってたような気がしますので、よければ参考にしてみてください。



パティーヌに必要なもの

今回使った道具はこちらの5つです。

  1. 靴(当然
  2. 染料
  3. 先の細い筆
  4. ゴム手袋
  5. 練習用の革

1. クラストレザーの靴

靴はクラストレザーの靴を用意しました。クラストレザーとは表面に仕上げがされていない革です。なかなかこういう靴には出会えないですが、カルミーナのカスタマイズでアノネイ社ベガノカーフのナチュラルを選ぶと、こんな感じのクラストレザーの靴で仕立ててもらえます。
今回はレディースで作りました。

他にも白い革もありますが、白は染める用ではなく白の革として使いたいときに選んでください。
白の革は、革によっては表面に顔料がたっぷり乗っているものがあり、染めに向いていない場合があります。染めるなら仕上げのしてないクラストレザーがおすすめ。

2. 染料

靴を染めるための染料です。今回はサフィールのフレンチダイリキッド:¥1,760(税込)を使いました。
色は11色と薄め液の12種類です。サフィールの公式オンラインショップで販売されています。必要なものにゴム手袋を挙げましたが、この染料にはビニール手袋(左右)が同梱されていますので、買わなくても大丈夫です。

https://store.shoeslife.jp

ちなみに今回使った色はネイビーとブラックの2色でした。

3. 先の細い筆

今回染めた靴はウイングチップのデザインだったので、革の断面やブローグ(穴飾り)がありました。また、アッパーとコバの隙間など、細かい部分に染料を行き渡らせるために筆があるとよいです。というか無いと無理です。笑
特に革の断面やブローグは細かい筆で作業をするのがおすすめです。ただ筆先が細くなりすぎると塗りにくい部分があったりします、なので、セットになってる化粧筆などであれば筆先の種類にもバリエーションがあって便利です。

ちなみに、サフィールの染料には小さなハケがひとつ同梱されています。染料をベタ塗りするにはこのハケで十分ですが、やはり細かい部分には細かい筆があった方が便利かと思います。

4. ゴム手袋

サフィールの染料にはビニール手袋が同梱されていますが、少し大きいので細かい作業をするときのことを考えてフィット感の高いゴム手袋を用意しました。
ビニールでもゴムでもどちらでも問題ありませんが、皮膚に染料がつくと簡単には色が抜けません。なので、手袋は必須です。

5. 練習用の革

これは複数の染料を混ぜて調色されたい方にはあった方がよいかもしれませんが、必ずしもなくてはならないものではありません。
今回はちょっとくすんだグレーっぽいネイビーを目指しており、事前に色を混ぜて実験したかったので、持っていた革を使いました。

染め替えならベタ塗りでOK

例えば、靴全体の色を塗り替えたい場合は染料をベタ塗りしてもらえればOKです。
こちらの記事でもご紹介していますが、茶色の革をわずかに脱色して赤く染め替えた靴がこちらの靴です。ベタ塗りで3〜4回塗り重ねましたが、ムラなくいい感じの染まり具合です。

もしくはクラストレザーの場合でも1色でバチっと染めたいと言う場合なら、染料をベタ塗りしてもらって大丈夫です。ただし、染料の色がそのまま乗るので事前に染料の色味をしっかり把握しておいていただくのがよいでしょう。

ムラ染めやグラデを目指すなら少しずつ

詳しい流れは動画でご紹介させていただいてますが、ムラのある手染め感やいろのグラデーションを作りたい場合は、染料を少しずつ重ねていくイメージで塗っていってください。
革にたっぷり染料が染み込むと一発で染まってしまいます。なので本当に少量の染料を筆や布に取って、何度も何度も塗り重ねていく方法をおすすめします。

ちょっと長い動画になってしまいました。
お時間のあるときに是非!

ムラやグラデーションの作り方は自由ですが、自然なグラデーションにするには少しずつ色を足していけば失敗はしづらいと思います。今回は下が黒く上にいくにつれ明るいくすんだネイビーになるように塗ってみました。

塗った直後はこんな感じですが、クリームを塗ってツヤを出すと色の濃くグラデーションが鮮明になります。
ワックスはネイビーを使ったのでつま先は濃さを増してますね。

色止め・色抜け防止は油分とロウ分

染め終わったら色止めとして革靴用のクリームを塗ってあげてください。
クリームを塗ると革に油分とロウ分が入るので、その後は染色しにくくなります。同じ色で染めるならいいのですが、グラデーションや染め替えをする場合は、クリームでの仕上げは一番最後にしましょう。

失敗しても多少は色抜き可能

薄め剤があると申し上げましたが、その薄め剤を使えば多少なら色を抜くことができます。
ただし、完全に抜けるわけではありませんし、時間が経つと色も抜けにくくなると思いますので、不安な方は一緒にお求めいただくと多少安心かもしれません。

また、専用のダイリムーバーという商品もオンラインショップにあります。

最後に

なかなか渋い仕上がりになったと自負しております。
今回はウイングチップでブローグとメダリオンがあったのでかなり大変でしたが、1日遊んで過ごせました。笑
逆に燃えました。かなり楽しかったです。

是非お試しください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

靴の色、染め替えてみたいなぁって思っちゃったんです。 思ったら最後! 自分でやってみないと気が済まないので、すぐさま必要な道...

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『革靴の魅力や靴磨きの楽しさをもっと多くの人に知ってほしい』という想いでブログやYouTubeで情報発信を行っています。 前職の経験からシューメーカーのブランドサイトやオンラインショップの制作・カスタマイズ、広告運用を受け持ったり、ブランディングや商品開発のコンサルなども手がけています。
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