もはや梅雨の季節を迎えようとしているがしばらく前に春で浮かれていた頃、白のコットントラウザーズをオーダーした。結構高かった。
膨張色だし短足の僕が絶対に履いてはいけない類のパンツだと理解はしているが、買ってしまったことは全部春のせいにして、せっかくなら果敢に挑戦していきたい。洋服でもなんでも、その商品を気に入って買ったはいいが、なんか他のものと合わせにくかったり馴染まなかったりということがある。
今回はクラシックなゆったりめのシルエットでオーダーしたが、さらにそれに合わせる靴はすでに確保しており、なんとなく組み合わせのイメージは出来上がっていたので割と安心だと思っている。
白パンの心得
とはいえ白は白でもオックスフォードBDシャツとはワケが違うし、さらに20代の頃のスキニーホワイトデニムとも勝手が違うので、白のトラウザーズというものについて心得ておきたい。
THE RAKE JAPAN の “HOW TO WEAR WHITE TROUSERS” という記事によると…
白いトラウザーズは失敗する可能性も高いが、何をコーディネイトするかというガイドラインを守れば、この夏、最高にスポーティでお洒落な選択となり得る。
Referenced from therakejapan.com
どうやら手本となるプレイボーイたちにはガイドラインが存在するらしい。
例となる各国のプレイボーイの名前だけでなく、サイジング、コーディネートに関するよくわからない横文字が羅列されているが、白いトラウザーズはラインが目立つため「光沢のある靴とは合わない」とか「がっちりした靴は避けたい」ということらしい。
僕の場合は足元がすっきり見えるサイジングの靴しか選ばないのでそれほど問題はないが、どうやらレースアップのドレスシーズというよりはローファーとかベルジャンシューズが良さそうだ。
あとは個人的な好みだと、白パンに濃い色の靴を合わせると色のコントラストが強くなりすぎて少々違和感を覚えるが、そういう合わせ方をしたプレイボーイたちの写真も掲載されいてる。
つまり白パンに黒のローファーみたいな、そういう組み合わせも大いにアリということらしい。
グリーンのコンビローファー
かわいさだけで衝動買いし、ずっと履き方がわからなかったこちらのローファー。
いくら合わせづらくてもこの靴が好きなので、この靴を履くためならパンツを購入することだって厭わない。ベージュのパンツで履くこともあったが白パンなら間違いないだろうということで、満を持して本格的に履いていけそうだ。
この組み合わせでイケオジになりたい。
それに際して、爽やかな色のリネンのシャツをタックインし、ビーチサイドで小さいビンビールを片手にバケーションしたい。
そしてサングラスを頭に乗せたい。
- Brand : Edward Green
- Model : “Duke”
- Design : Penny Loafers
- Size : 5
- Constr. : Goodyear Welted
ボードインのペニーローファー
THE RAKE JAPAN の記事だと、英国俳優デヴィッド・ニーヴンが白パンに柔らかそうなローファーを合わせている。
ベルジャンシューズのイメージが強いボードイン&ランジによるペニーローファー。マッケイなので底の厚みもありながら、やはり履き心地はとても楽。ライニングもあって靴がしっかりと成形されているので、ベルジャンシューズよりは硬いが、簡単なプレメンテでも馴染みがよい。デザインバランスも前寄りで、丸みがあるかわいらしい靴だ。
サドルの穴飾りもイチョウの形を模したものなのだとか。ブランドクリエイティブディレクターで元アップル社のアラン・ボードイン氏が日本を旅したときにインスパイアされた意匠で、調和と静けさの象徴であり、西と東の融合だ。
僕はデヴィットのようなホワイトオンホワイトをする勇気はないので、ちょっと落ち着いた色のニットポロかなんかを着たい。さらっと着こなしたい。
そして石畳のオープンカフェでクロワッサンを頬張りながらエスプレッソをすすりたい。
- Brand : Baudoin&Lange
- Collection : Grand Loafers
- Design : Penny Loafers
- Size : 38
- Constr. : Blake Stitch
黒のローファーも使い勝手がいいが、白パンならスエードのベルジャンシューズでもいい。
ボードインは柔らかさと快適さ重視で、とにかく楽だ。
- Brand : Baudoin&Lange
- Collection : Sagan Classic
- Design : Belgian Loafers
- Size : 38
- Constr. : Cemented
メッカリエロのスエードタッセル
白パンを履くために購入したこちらのスエードタッセル。
この淡い色のスエードに惹かれて、メッカリエロ [A. Meccariello] で個人輸入したものだ。靴代と関税で9万円弱となかなかしたが、こうやって見てみると割と満足度は高い。
この優しい見た目に反して靴の作りは非常にしっかりしている。ハンドソーンだがかかとの芯材もロングカウンターが使われていたり、ソールのボリューム感もある。ベベルドウェストとフィドルバックというハンドクラフト感強めの仕様だ。細かい仕上げは結構大味だなぁと思う部分はあれど、履いてしまえば全然わからないので僕は案外気にしないタイプだったりする。
とにかくこの甘々なチョイスは白パンに履くにはピッタリなのではと自負している。
もう少し涼しい季節なら、リネンかなんかの少し濃いベージュかブラウンのサマージャケットをさらっと羽織りたい。
そして愛妻とアフターヌーンティーを楽しみたい。スコーンを頬張りたい。
- Brand : A.Meccariello
- Design : Tassel Loafers
- Material : Reverse Baby Calf
- Size : 4.5
- Last : Argentum Round Last
- Constr. : Hand Sewn Welted
Drummers のトラウザーズ
お世話になってる方にご紹介いただいたドラマーズ [Drummers] のコットントラウザーズ。ベルトループをなくしたりポケットの位置を指定できたりと、細かく対応してもらえるシステムだった。
今回、例としてご紹介した靴以外にもスエードのスリッポンなんかは全般的に合わせやすそうだ。そしてドラマーズという名前が素敵だ。
革靴をうまく履きこなすために、時にはファッションにお金をかけることも悪くない。そして時には自分がチャレンジしたことのない選択をするのも悪くない。
イケオジを目標に掲げるに際して、そういうことを細々と楽しみながら歳を重ねていきたい。