先日、靴を実際に自分で染めることのできるワークショップに参加してきたので、その様子をご紹介させていただきます!
この靴が…
こんな風に生まれ変わるのです!
もちろん有料ですが、こんな風に自分で染めてみたい人には是非チャレンジしていただきたいワークショップです!
もちろん靴もそのまま持って帰れますからね!
パティーヌの手順も簡単にご紹介したいんですが、それよりも自分で仕上げることの楽しさがお伝えしたいんです!
パティーヌに興味がある方は、是非読んでみてください!
パティーヌの靴を自作するワークショップ
今回のワークショップは、ブラスク・ハウスの佐藤 哲也さんによるもの。
ベルルッティで5年間、コルテで3年間カラリストを経験された方で、いわゆるパティーヌの最高峰に長く携わってこられたキャリアをお持ちの方です!
今はブラスク・ハウスのブランドの革小物の販売や、今後靴の販売もはじめられるそうです。
独自パティーヌ仕上げの革靴
わかりやすくパティーヌって書いていますが、佐藤さんは独自で開発されたクラウディ・パレットという方法で染色されています。
ブラスク・ハウスのwebサイトにも書いてありますが、空に浮かぶ雲のような奥行きと自然なグラデーションが特徴的な仕上がりですね。
作品にクラウディ・パレットの名前の由来を垣間見ることができます。
佐藤さんのワークショップに対する想い
佐藤さん曰く、靴好きな方にももちろん、他にも週末に美術館へ足を運ぶような方や、MoMAのグッズを購入されるような方、美大に通われてる方や学生さんなどに、参加していただきたいとのことでした。
それすごく納得で、もし美大生さんとかアート作品がお好きな方であれば、ご自分の中のアーティスティックな部分を靴に投影するみたいな楽しみ方ってあると思うんです。
僕は単純に靴好きとして楽しませていただきました!
東北芸術工科大学ご出身の佐藤さん。
マーク・ロスコやジャクソン・ポロックと呼ばれる画家に影響を受けていらっしゃるそうで、靴をキャンバスに見立てて作品作りをされているそうです。
学生時代からのバックボーンがあるわけですね。
ブラスクハウスのインスタアカウントで他の作品も見れますので、気になった方は是非!
あとは、ファッションに関心が高い人。
自分で靴や洋服をカスタマイズしたい人、それを楽しめる人にもおすすめだと思います。
個人的には女性の方にチャレンジしていただきたい!
こういうデザインがお好きな女性の方もいらっしゃると思うんです。つま先もまあるくて、こういうパンプスありそうですけどね。
あと、色彩感覚においては女性の方が豊かだって言われてたりしますよね。
くすみとおそろいの靴、イヤですか?
財布などの革小物も
最初にご紹介したように、今は革小物の販売が多いです。
この財布素敵ですよね!
こちらはamazonや高島屋で販売されているのですが、こちらは今回のワークショップでやらせていただいた染め方とは違い『色を抜く』ことでグラデーションを作っています。
また仕上げのコーティングもされている商品なので、色移りや退色も軽減されています。
革小物にも興味があるという方はこちらの記事をご覧ください!
パティーヌワークショップの料金
今回僕が参加したワークショップは靴の色染めですが、世界文化社という出版社が運営するセブンアカデミーというサイトから申し込みができます。
お値段は、一般料金で39,960円。
セブンアカデミーの会員登録をすると、37,800円になります。
受講料には靴代と染料代、あと諸々の材料代が含まれていますので、手ぶらで行けばOKです!
日時 | 2018/11/23(金) 10:00~16:00 |
料金 | 一般:39,960円 会員:37,800円 ※靴や染料の料金も含まれます |
問い合わせ | 世界文化社・セブンアカデミー 03-6697-0771 |
ワークショップのお申し込みはセブンアカデミーのwebサイトをご覧ください。
セブンアカデミーのwebサイト
ちなみに、カードケースのワークショップもあります!
こちらは、赤以外にも明るい茶色や、濃い茶色と3色の中から選べるみたいです。
日時 | 2018/12/01(土) 13:00~16:00 |
料金 | 一般:19,440円 会員:18,360円 ※カードケースや染料の料金も含まれます |
問い合わせ | 世界文化社・セブンアカデミー 03-6697-0771 |
染料などを扱うため、汚れても良い服で参加されることをおすすめします!
どちらも手ぶらで行けば大丈夫です。
世界文化社は市ヶ谷駅からすぐです!
革靴セルフパティーヌのやり方
さて、いよいよパティーヌの流れをご紹介します!
まずはヌメ革でパティーヌの練習
まずはヌメ革の端切れで練習させてもらえます。(いきなり本番じゃなくてよかった…汗)
最初にヒートガンで革をあっためます。その方が色が入りやすいからです。
また、染料を乾かす時にもこのヒートガンを使います。
筆で全体的に色を入れていきます。
練習とは言え、緊張の瞬間!!!
おーっ!
この後はヒートガンで乾かして色を定着させつつ、乳化性クリームを入れることで、この後塗り足す染料を均等に入りやすくしていきます。
一旦、ブラッシングでクリームを馴染ませる!
この後、もう一度ヒートガンをあてて革を温め、赤色の染料を塗ります。
乳化性を入れて、ブラッシング。これを繰り返します。
しっかり色が入りましたね!
さて、次はアンティークの影を入れていく工程です!
四隅からしっかり濃くしていくと、中心が引き立って立体感も出るとのこと。
またしても緊張の瞬間!!!
おぉーーーーっ!!
放射線状にグラデをかけていきますが、これが難しい!!
染料の量が多いと、すぐに黒くなってしまうので、ここは慎重にいきましょう!
なんとかそれっぽく仕上げることができました!
乳化性クリームを入れて、ブラッシングをして、ワックスでツヤを出して仕上げます!
この工程を靴でもやっていく感じですね!
ツヤが出ると光の反射の具合なのか、黒が映えるんですよね!
バキッと仕上がります!
ホールカットのローファーをパティーヌ
さぁ、ここからが本番です!
最初にご覧いただいたボロネーゼ製法と呼ばれる製法でつくられた靴です。
Dウィズの6なので、僕の足にピッタリでした!!他にも靴のサイズは選べるのでご安心ください!
こちらの靴は革の部分も靴底の部分も、パティーヌのために着色作業がしやすいように考案されているようです。
なので当たり前ですが市販の靴よりも染めやすく、より鮮やかな色に仕上がるようになっています。パティーヌ専用の靴というわけなんですね!
まずは染料で赤色に染める
練習の時と同じように染色していきます!
ヒートガンで温めると少し色が薄くなります!
左:ヒートガン後、 右:ヒートガン未使用
クリームで染料の浸透を良くし…
もう一度色を重ねます。
黒の染料でアンティーク感を出していく
黒の染料で影をつけ、アンティーク感を出していきます。
お手本となるのは、佐藤さんの作品。
大丈夫か!?
大丈夫なのか!!?
黒をべったり塗ってしまうと、赤と黒の境界線がガッツリ出てしまうので、できるだけ染料を拭き取ってから少しずつ塗っていきましょう!根気の必要な作業ですが、その方が絶対に綺麗なグラデーションに仕上がります。
中間色を作るのが難しいです!
下の方はできました。
あとは、フチの部分にしっかり黒を入れ、細かいところを修正します。
個人的な好みだと、もう少し黒が少なくても良かったかもしれません。
ただ、自分で染めた靴はかわいい…
仕上げはクリームとワックス
クリームとワックスを塗って仕上げます!
写真撮ってもらいました
お手入れは通常のクリームでOK
普段のお手入れは革靴用の乳化性クリームを使えば問題ないようです。
履いていくと多少色は落ちるけどクリームで補色はできるのと、この仕上がりであれば僕が持っているクリーム(エルメスレッドと黒)で使えば問題なさそうです!
別の靴のために買ったこちらの色のクリームです。
自分で染めることの楽しさ
こちらが完成した靴です!
ワックスでツヤを出すとより一層深みがでるので、黒が強調されます。個人的にはもう少し黒は少なくても良かったかなぁなんて思ってます。
黒の染料を結構ドバッと塗ってしまったのが原因ですね。
でも不思議なことに、自分で染色をしたからか多少納得いってない部分があってもかわいい。
ほらかわいい。
今までアンティーク仕上げをするときも、ここまで強い色の差をつけたことはありませんでしたが、自分でやってみるとそれはそれで全然かわいい。
最後に
これからチャレンジされる方は失敗しないためにも、バルルッティやコルテのインスタとかを見て自分なりのイメージを固めておくのがいいかもしれません!
いずれは
日常にアートを持ち込んで、
革靴好きの方にももちろんおすすめだけど、もしかすると女性の方とかきっとお上手な方も多いと思います!
カップルやご夫婦でお互いの靴を染め合うとか素敵かもしれませんね。プレゼントとして。
靴は赤の染料限定とのことですが、欲を言うと他の色でも実践できるといいですね。
青とか緑とか黄色とか、他の色もあれば紫とか茶色も作れますからね!染料を混ぜたりすることができれば、より自分だけの一足に仕上げられる気がします!
ワークショップのお申し込みはセブンアカデミーのwebサイトをご覧ください。
セブンアカデミーのwebサイト
是非チャレンジしてみてください!
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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