2019年6月に本館2階の紳士靴売り場がリニューアルされ、よりラグジュリーで広々とした空間に様変わりした日本橋三越本店にお邪魔してまいりました。
過去にオーダー会などで数回お邪魔したことはありましたが、取り扱いブランドについては僕も詳しく知りませんでした。靴の販売以外にも靴修理や靴磨きサービスも提供されており、その辺りについてもご紹介させていただきますので、お近くの方も、普段あまり日本橋には行かないという方も是非ご覧になってみてください。
“成熟した大人”のための空間
日本橋三越本店はその土地柄もあり、他店に比べて顧客の年齢層が高いようです。しかし、同グループの伊勢丹新宿店や銀座三越より取り扱いブランド数は少ないものの、ブランド毎のモデル数は多いのが特徴です。他店舗だと1ブランド10〜15商品のようなブランドでも日本橋三越本店では40商品置いてあるものもあるようです。ひとつのブランドに対する量という意味では、圧倒的に見応えがあるというわけです。
なので、ブランド数の多さで勝負をするというよりは、40〜50代、もしくはそれ以上の成熟された男性のお客さんに対して、日本橋三越本店が提案したいブランドが凝縮されているようなイメージです。そのくらいの年代の方は人生経験も豊富で、物に対する価値観もお持ちなので、それ相応の靴を厳選して取り扱っているような、そんな風に思われます。
年齢層が高めの方に向けた靴も多く展開されていますが、やはり売れ筋である3万円台のエントリーブランドからカジュアル寄りなブランドまで幅広い価格帯の靴を展開されています。
靴の良さや履き心地だけでなくそのブランドの背景なども含めて提案をされ、それに納得・共感されたお客さんが購入をする。ごく自然で当たり前のようですが、そこにしっかり時間をかけられる空間でもあります。革靴は決して安い買い物ではありませんからね。
ジョージ クレバリーやステファノ ベーメルなどの高級靴も比較的よく売れている店舗でもあります。ストレートチップはもちろん売れるけれども、お座敷での会合なども多いお客さんが多いことから、あくまで一例ですがアンソニー クレバリーのチャーチルも売れているモデルのひとつとのことです。
Anthony Cleverley – Churchill
一見、紐靴のようなしっかりとした見た目ですが、靴のサイドに伸縮性のある素材が縫い付けられていて、脱ぎ履きが楽なモデルです。
また、リニューアルされてから紳士靴売り場が広くなり、接客時に靴を並べる場所も確保できることから、いろんな靴を比較検討されて購入されるお客さんが増えたようです。確かに売り場も通路が広く確保されているため、窮屈さを感じずゆっくり選べそうというのは納得。
リニューアルによって修理や靴磨きカウンターも視覚的にわかりやすくなり、ただ靴を買うだけでなく靴と長く付き合うためのサービスもあわせて提案されているという仕組みです。
靴修理カウンター
革靴と長く付き合う上で欠かせないひとつの要素である修理について。
紳士靴売り場には靴の修理カウンターも併設されており、修理やサービス内容が非常にわかりやすくなっています。靴修理の専門店 RESH さんが対応されています。
購入された靴をそのままハーフラバーの修理に出される方もいらっしゃいます。カウンターだけでなく作業スペースも併設されているので、混雑時でなければその日のうちにハーフラバーを貼ってお渡し、ということも可能です。
これも土地柄かもしれませんが、やはり良い靴を修理に出される方も多いようで、グレードの高い修理の部材が揃っているところも百貨店ならではという気がします。修理カウンターにはこのように部材がわかりやすく見える形で展示されています。
ただし、底の素材も種類がめちゃめちゃ多いので、選ぶのは悩みそうです。笑
ほつれの補修やキズ補修、様々な修理に対応してもらえます。
かかと修理 | |
ラバー(vibram他) | 2,970円〜 |
レザー | 3,850円〜 |
婦人ピンヒール | 1,210円〜 |
ハーフラバー | |
紳士 | 2,970円〜 |
婦人 | 2,420円〜 |
オールソール | |
ラバー | 12,100円〜 |
レザー | 14,300円〜 |
※価格は全て税込です。価格は素材によって変わります。
また、数々のビブラムソール集めた、ソールファクターというディスプレイもあり、革靴のカスタマイズの幅の広さを提案してくださっています。
Vibram SOLE FACTOR
ソールだけ展示されているわけじゃなくて実際に靴に取り付けられているので、仕上がりがイメージしやすいよう工夫されています。それにしてもすごい量。雨用や雪用のソールやグリップ強めのソールなど用途によって分けられています。
劣化、加水分解、磨耗によって使えなくなったスニーカーのソール交換も可能です。
靴磨きサービス
Shoeshine Bar
こちらも革靴と長く付き合うために必要な要素である靴磨き。リニューアルによって利用される方が増えたサービスです。
M.MOWBRAY を取り扱う R&D さんが対応されています。
基本的には混雑時でなければ30分程度お待ちいただければ、その場で靴磨きもしていただけます。常連のお客さんの中には昔から、来店後靴を預けてスリッパで店内を回って戻ってこられるという方もいらっしゃるようです。
混雑時や特殊な革の場合はその場での靴磨きは対応できないこともありますのでご注意ください。
ブーツや素材によって料金が変わる場合がありますが、料金一覧はこんな感じ。お預かり期間は約1週間です。
基本メニュー | |
ベーシックケア | 1,100円〜 |
プレミアムケア | 1,650円〜 |
ナチュラルケア | 1,650円〜 |
コードヴァンケア | 1,980円〜 |
シューズクリーニング | 2,750円〜 |
アップチャージメニュー | |
トゥハイシャイン | 1,100円〜 |
ヒールハイシャイン | 1,100円〜 |
イルミナシャイン | 3,300円〜 |
コバ&ソールケア | 1,100円〜 |
ブーツ | 220円〜 |
シューカラーメニュー | |
染め替え | 15,400円〜 |
部分色補修 | 8,250円〜 |
※価格は全て税込です
取り扱いブランド一覧
一通りお店のご紹介をさせてもらいましたので、次は日本橋三越本店の取り扱いブランドについて。
ハイエンドシューズ
- ジョン ロブ
- ア・テストーニ
- サントーニ
- ジェイエムウエストン
インポートシューズ
- チャーチ
- アンソニー クレバリー
- マグナーニ
- モレスキー
- カルミナ
- ファビ
- ステファノ ブランキーニ
- フェランテ
- ステファノ ベーメル
- カンパニーレ
- ヤンコ
- ジョージ クレバリー
- ゴールドブラザーズ
- パラブーツ
- ロブス
国産ドレスシューズ
- リーガル
- ゴルフ
- スコッチグレイン
- マレリー
- スパルタカス
- オーツカ
- トモエ
- ユニオン インペリアル
- ペダラ
- マドラス
- ランウォーク
カジュアルシューズ
- リーガル
- チャーチ
- メフィスト
- コールハーン
- バリー
- ジェオックス
- ダーミ
- ワールドマーチ
- フレジーノ
- エコー
- ネグローニ
- オン
というブランド展開です。
ブランド紹介
展示されている靴の写真も撮影させていただいたので、一部ですがご紹介させていただきます。
売り場中央の広いスペースにはハイエンドの4ブランドが鎮座しており、他店にはない圧倒的な存在感を放っています。ハイエンド4ブランドには、1ブランドに1ソファーが設置されている贅沢な空間です。
まずはドレスシューズから順番に。(2020年12月時点での商品ラインナップです)
ドレスシューズ
ジョンロブ
2021年イヤーモデル
ア・テストーニ
サントーニ
J.M.ウエストン
アンソニークレバリー
ジョージクレバリー
ステファノベーメル
チャーチ
マグナーニ
ロブス
スパルタカス
60代以上のお客さんに向けて展開されているブランドも多くみられます。オーストリッチ、ペッカリー、クロコダイルなど贅沢な素材を使ったモデルも展開されています。
ゴルフ
カジュアルシューズ
コールハーン、エコー、ジェオックスのようなカジュアルなものもお仕事で履かれる靴として選ばれることが多くなってきているようです。
ランニングやドライブでも履けるようなブランドやモデルを率先して扱ったり、単純にビジネスのオンとカジュアルのオフという分け方ではない、幅広いライフスタイルに合わせた靴の提案もされています。
オン
ネグローニ
最後に
ドレスシューズだけでなく、カジュアルや様々なライフスタイルに合わせて多様なブランドを展開されている紳士靴売り場です。
広い売り場でゆっくりと比較検討をしてご自身の足とスタイルに合う靴を選んでいただくことができる空間でもあります。ドレスシューズ以外にもカジュアルシューズブランドのポップアップも定期的に開催されているようですので、是非足を運んでみてください。
また、紳士雑貨のインスタアカウントもありますので、こちらも是非。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
アクセス | 〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1丁目4−1 |
営業時間 | 10:00〜19:00 |
TEL | 03-3241-3311 |

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