茶色の革靴の魅力とともに、お手入れ方法と磨き方についてご紹介してまいりたいと思います。
道具も含めて、実践するところまでご紹介してまいりますので、是非最後までご覧になってみてください!
茶色のクリームに悩んだら
まずは「茶色の靴に使うクリームってどうしてます?」って話です。
茶色の靴、っていうか茶色の革って、赤系のものから黄色系のものまでいろんな色がありますね。
ライトブラウン、普通のブラウン、ダークブラウン、コニャック、バーガンディー、チェスナットなどなど。
※あくまで一例です
だから靴の色に合わせたクリームの色選びに悩まれる方も多いかもしれませんが、今日は一旦これがあったらいいんじゃないの?っていうクリームを3つお持ちしました。
すべて無色のクリームなんですが、無色(ニュートラル)のクリームをお持ちした理由は、もちろんこれ。
どんな色でも対応できるから。
当たり前じゃん!というツッコミはもちろん想定しておりますが、僕は無色のクリームだからこそできるお手入れとエイジングがあると思っています。
この記事では、あえて補色をしない自然なエイジング、というものをご提案させていただきたいのです。
ご紹介した3つのクリーム、どれ使ってもらってもいいと思うんですけど、中でも個人的に一番気に入っている、ミンクオイルを紹介させてください。
なぜミンクオイルなのかというと、このミンクオイルを使っているとすごく自然な革の風合いを保ったままエイジングができると思っているからなのです。
ミンクオイル100%ミンクオイルでできていて、文字通り油分なので、革に成分がとどまりやすくしっとり感が長持ちします。
例えばデリケートクリームって水分が多いので、オイル系のクリームみたいに革の色が濃くなってしまうことって少ないですが、逆に水分が蒸発しやすいので長持ちはしませんね。
また、このミンクオイルはワックスも含まれていないにもかかわらず、ちゃんとツヤがでます。
ロウ分が含まれてないということは、革本来のツヤみたいな感じなんですかね?
不思議です。
革の表面にロウ分が蓄積することもないので、なんならクリーナー使わなくてもいいんじゃないかとすら思ってます。(極論
これは僕の好みでもあるんですが、僕は靴の甲の部分にできる履きジワをできるだけ柔らかい雰囲気に保ちたいと思っています。
ていうのはこの甲の部分って言わば『靴の顔』じゃないですか。なのでここが乾燥してたり、細かい小じわみたいなのがたくさんあるのはなんとなく嫌なんです。
いろんなクリームを使ってきてオイル系(油性)のクリームの方が、特にこのミンクオイルは文字通り油分なので、革に成分がとどまりやすくしっとり感が長持ちすると感じています。
茶色の革靴の補色について
じゃあ逆に補色をしなくて大丈夫なのか?って話ですよね。
これも案外大丈夫です。
実際この靴は両方とも、無色のクリームだけで仕上げてます。他のクリームも使ったことはありますが、補色はしていません。
どうですか?全然大丈夫…っていうかすごく素敵じゃありません?
しっとりして柔らかい革の風合いが出ていますよね。それでいてちゃんとツヤが出てるし。
クリーナーを使うとうっすら色がクロスに映る程度ですが、それくらいの色落ちはもちろんあります。
でもさっきの話、そんなにしょっちゅうクリーナーを使う必要ってないはずですし、それであれば色がバンバン落ちるってことはまずないです。
例えば雨に濡れても、革に油分が含まれてる場合は水が浸透するのをある程度防いでくれるので、雨水による色落ちを防いでくれますからね。
自然なエイジング
ただ、僕はあえて補色をしてないってのもあります。
できるだけ自然にエイジングさせたいさせたいからです。
使うクリームや靴のデザイン、もしくは革によって、僕の経験上色がベタッとしてしまうケースがあります。
っていうのは、クリームって染料とか顔料と言われる色の粒子みたいな成分が含まれてるいて、それによって革の色がすごくその色に染まるかというと、すごくしっかり染まるということはないですね。
なので、クリームによる補色はどちらかというと靴に色を載せてるイメージです。もちろん多少は染まる場合もございます。
僕はそれよりはあえて色を乗せず、多少色が抜けるところがあっても、むしろそれを楽しんでいきたいと思ってます。
茶色の革靴は、黒と比べるとそういう革の風合いが顕著に出ます。そこが茶色の革靴の魅力なんですよね。
これは好みなので、色を乗せたいんだ!って方は全然そうしていただいても問題ないです。
クリームの色選びで困ったら、靴の色より少しだけ色の薄いクリームを選ばれることをおすすめします。
あえて革の色とは違う色を入れる、みたいな楽しみ方もあると思います。どれが正解ってことはないです。
ただ、クリームで補色をしてあげた方が発色が良くなる場合もあるので、それはそれで難しく奥の深い世界です。
ま、好みですね!
油性は薄い色の革を濃くする
左:塗る前、右:塗った後
ただ、オイル系のクリームは注意が必要で、色の薄い革とか乾燥しきってかなり色の抜けた革の場合は、ほぼ色が濃くなります。(乳化性でも濃くなる場合はあります
なので注意が必要です。
あまり慣れていない方は、新品の靴とか初めて使うクリームの場合は、かかとの内側のような目立ちにくいところで、ちょっと塗ってみて色の変化を確かめてからお使いいただいたほうがいいと思います。
濃くなってもいいっていう場合でも、塗りムラができる場合もあるので、くれぐれもご注意ください。
シミ、汚れ、雨ジミ
もうひとつ、茶色の革靴について知っておいてほしいことがございます。
それは汚れやキズなどが目立ちやすいということです。
色の薄い靴は特に。
まぁそれも茶色の革靴のメンドウなところであり、楽しみでもあるところですね。これは避けては通れないところです。
シミ抜きについてはこちらの記事、雨に濡れたお手入れはこちらの記事でご紹介していますので、参考にしてみてください。
茶色の革靴のお手入れ
今回、道具はこちらを使いますが、お好みの道具がある場合はそれを使っていただいても構いませんし、こちらはあくまで一例です。
お手入れの流れは動画にまとめましたので、よければご覧になってみてください。
- シューキーパー
- 馬毛ブラシ
- クリーナー(ブートブラック・ツーフェイスプラスローション)
- 油性クリーム(サフィールノワール・ミンクオイル)
- コットンのクロス
まずは、靴紐をほどいてシューキーパーを入れます。
甲の履きジワがしっかり伸びるように入れてくださいね。
馬毛ブラシで全体の土やホコリをサッと払い落とします。
羽根の内側や土踏まずの部分など、細かいところも丁寧に。
クリーナーで汚れをお落としていきます。
油性クリームは優しいクリーナーだとなかなか落ちてくれません。なので今回はちょっとだけ強めのクリーナーを使います。
ミンクオイルを塗っていきます。特に履きジワのところはしっかり塗り込む感じで。
このミンクオイルは少し硬い軟膏のようなクリームなので、僕は塗ったあと半日〜一晩寝かせて浸透させます。
オイルなので、塗った直後はベタッとしますが、時間が経つといい具合に浸透して、ベタつきは無くなります。
そして、このミンクオイル、すごくやさしーい香りがします。
溶剤系のにおいもないし、甘ったる〜い香りもないので、かなり使いやすいです。
鏡面磨きも幅が広い
茶色の靴は、鏡面磨きも幅が広がりますね。そこも茶色の靴の魅力のひとつです。
少し濃いめのワックスを使ってアンティークぽい仕上げにすることもできますし、もちろん革と似た色のワックスでさらっと仕上げてもいいし。
ニュートラルのワックスで艶だけ出してもいいかもしれません。
ミディアムブラウンとダークブラウンの2色を使って磨きわけてみました。
つま先の濃さに違いが出てるのがお分かりいただけると思います。
革の色によってももっといろんな磨きわけができそうです。
ただ、個人的には薄い革に濃すぎるワックスを使うのは、いかにもという感じがして好きじゃないので、できるだけ柔らかいグラデーションになるような色を選ぶのがいいと思ってます。
と言いつつ、ダークブラウンのワックスはもう少し滑らかなグラデに仕上げたかったなぁ…悔しい!
最後に
茶色の革靴って、いろんな楽しみ方があると思います。
過去の記事でもその魅力についてご紹介していますが、今回の記事はお手入れと磨き方のご紹介でした。
ただ、これはあくまで一例です。
ご自身のお好きな磨き方を見つけてもらうのが僕は一番いいと思っています。よければミンクオイルも試してみてください!
逆におすすめのクリーム、ワックス教えてください!
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
コメント
初めまして!
靴磨き初心者です…!
質問させてくださいm(_ _)m
ミンクオイルは、乳化性クリームやデリケートクリームの代わりになるということでしょうか??
竹林さま、コメントありがとうございます!
はい、そのとおりです!この記事内の動画でもミンクオイルの使い心地をご紹介しておりますので、お時間あるときに是非ご覧になってみてください!
ご返信ありがとうございますm(_ _)m
買ってみようと思います!
いつもYouTube見てます!
Twitterもインスタもフォローさせていただいております♂️
いえいえ、ありがとうございます!
是非試してみてください!今後ともよろしくお願いいたします!