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革靴だけでなく自らも、経年劣化でなく美化でありたい [Edward Green]

フィギュアをコレクトするオタクの方々の間では同じものを観賞用と保管用、2つを購入されると聞き、とても共感する。
ジャンルは違えど同じオタクとしては、本当に気に入った靴はゴリゴリ履きたいが、靴が傷むことは悲しい。となると普段使い用と保管用の2足購入しておきたいという気持ちが芽生える。

今回の革靴

Brand : Edward Green
Model : “Inverness”
Design : Imitation Brogue
Size : 5.5
Last : 888
Sole : Leather Sole



僕の「3つ」を満たす革靴

この話はまた今度しっかり書かせていただきたいと考えているが、僕の思う「革靴の価値」を満たす革靴がこの、エドワード・グリーン [Edward Green] のインバネス [Inverness] だ。

“革靴の価値”

  1. ファッションアイテムとしての価値
  2. 歩く道具としての価値
  3. 嗜好的価値

1. 使いやすさ、2. 履き心地、3. かっこよさ、というこの3つを満たす稀有な革靴なのである。

ネイビーでもグレーでも僕の持っているスーツにはすべからく合い、セミスクエアで小指を巻き込まず踏まずのアーチサポートも絶妙で長時間履いても疲れず、イミテーションフルブローグというもはや名前からしてかっこよく希少性も高いデザインで、且つ雨の日に履いても銀浮きができず、雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫なボディーを誇る、宮沢賢治も慾するであろう靴だ。

この靴は2つ、いや3つはほしい。今履く1足、保管兼観賞用に1足、そして20年後に履き始める1足。

所有してる他の靴は何かしら魅力に感じるところがあって購入するので、もちろん好きで気に入っているものではあるが、この3つを満たすのはくどいようだがなかなか無い。
雨の日にも何度か履いてしまったので、よく見るとパーツによって色が変わっている部分があるが、ナチュラル推進派としてはその色の差を肯定し、果敢に発信して参りたい。

経年美化でありたい

前置きがすぎたが、とにかく好きな靴なので大切に履いていきたいと思う。
というわけで、久々に丁寧なフルメンテだ。いつも通り、クリストフ・ポーニー [Christophe Pourny] のレザーセラム [Leather Serum] をじっとりと塗り、デスクの上で一晩置く。

オイルの馴染んだ革の滑らかな質感に想いを馳せつつ、ここで怠ってはいけないのがコバの処理である。
せっかくアッパーが綺麗に蘇っても、やはりコバが荒れていると勿体無い。身なりはきちんとしているけど鼻毛が出ているみたいな、そんな感じだ。
うん、勿体無いという言葉がぴったりだと思う。
マスクの着用が普通になったこの時代に甘えず、せっかくオッサンになるなら、ちゃんとヒゲも剃って鼻毛もケアするそんな清潔感のあるオッサンでありたい。
靴に対しては経年変化とポジティブな表現をされるが、我々人間は小ぎれいにしていないと「劣化」と表現されるから悲しいものである。以前、インスタで三陽山長の公式アカウントが「経年美化」というワードを使っていて、とてもいい表現だと思った。靴も自分もどちらも経年美化であるよう努めたい。

話が逸れたが、つまり細かいところにも気をつかっていきたいということだ。
コバが結構荒れている場合は、240番手くらいの粗めのヤスリでゴリっと削り、400番手で整えて、600番手の細かいヤスリで磨き上げる。
多少手間ではあるが、そこまでやるとこの後に塗るコバインクの乗りがすごく良く、映える。コバインク・エッジ&ヒールレストアラーは名前こそ長いが、ペンタインプなので使いやすい。ワックスインクなので塗った後に磨き上げなくてもツヤが出るという優れものだ。
今回使ったダークブラウンは色が濃すぎず、べたっと感のないナチュラルな仕上がりになって良い。

ワックスの色は特段決めていないが最初からつま先とかかとに焦がしが入った仕上げになっているので、いつもなら無難にミディアムブラウンを乗せるところを、今回は少し濃いめのタバコブラウンにしてみようと思う。
案の定、つま先とかかとが濃くなって深みが増したようだ。

白髪が増えはじめたりとか、しっかりヒゲを剃っても鼻毛が出てたりと、着実にオッサンを加速させていく自分を見て、最低限の身だしなみはしておきたいと改めて思う。
それは常日頃、仕事をしたり家事をしたりと身だしなみ以外のことを優先しているからだと言い訳をしたくなる気持ちを抑え、利己でなく利他の精神を持って生きているんだからいいじゃないかと、自分の加齢を正当化する。

この靴、新品の時はもう少しシャキッとしていたが、かなり柔らかい雰囲気に経年変化していると思う。
まぁ、美しいかどうかは正直わからないが、とにかくとても気に入っているのである。

今回のシューケアグッズ

  1. コロンブス – 馬毛ブラシ
  2. M.MOWBRAY – ワックスクリーナー
  3. Christophe Pourny – レザーセラム
  4. Saphir Noir – ポリッシャーホースヘアブラシ
  5. 紙ヤスリセット
  6. Saphir – エッジ&ヒールレストアラー
  7. Saphir Noir – ビーズワックスポリッシュ
  8. Sleipnir – ヨーロピアンシューキーパー

クリストフ・ポーニーというレザーケアブランドがあると聞き、使ってみました。 オイル系のシューケアグッズが大好物な僕にとって...

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プロフィール

革靴ジャーナリスト/ブロガー

Kohei Kusumi

『革靴の魅力や靴磨きの楽しさをもっと多くの人に知ってほしい』という想いでブログやYouTubeで情報発信を行っています。
シューメーカーのブランドサイトやオンラインショップの制作・カスタマイズ、広告運用を受け持ったり、ブランディングや商品開発のコンサルなども手がけています。
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