ジョージクレバリー [George Cleverley]工場見学

3分でわかるジョージとアンソニークレバリー【革靴工場見学②】George & Anthony Cleverley

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ジョージクレバリー [George Cleverley]

 

ロンドンのジョージクレバリー [George Cleverley] のお店にお邪魔して、ビスポークやオーダーの受注を担当されているアダムさんにいろいろとお話を伺ってきました。
ブランドについても簡単にご紹介していきますので、よければご覧になってみてください。

 

 

ジョージクレバリー[George Cleverley]とは

 

ジョージクレバリーとは1898年にロンドンの靴職人一家によって始まったブランドです。現在も同じ家系で経営を続けられていて、ロンドンは会長 [George Glasgow氏]、その息子さんがCEOをされています。
ジョージクレバリーは、レディートゥーウェア [Ready to Wear:既製靴] もありますが、ビスポークで名高いブランドで、ロンドンとカリフォルニアのビバリーヒルズのショップだけでなく、世界中でトランクショーをおこなってオーダーを受けています。

 

アンソニークレバリー [Anthony Cleverley]

アンソニークレバリーは簡単にいうとジョージクレバリーの『プレミアムライン』といった位置付けで、価格も高くなっています。工程も約2倍ほど多いため、よりプレミアムな仕様です。
ジョージクレバリーはクロケット&ジョーンズ工場製で、アンソニークレバリーはエドワードグリーン工場製でもあります。

 

細かい仕様もアンソニークレバリーの方がより手の込んだものになっています。かかともテーパードヒール(stock style heel)になっていいてエレガントな印象です。

 

左:アンソニー、右:ジョージ

 

左:アンソニー、中:アダムさん、右:ジョージ

 

つま先の形もこうして見ると一目瞭然。アンソニーの方がより、シェイプされていることがわかります。
木型もそれぞれで違います。手作業が多いことで、靴の形や靴底の感触、履き心地などが、ジョージクレバリーと比べてよりビスポークシューズに近い仕様になっているのだそうです。

 

サイズ感の違い

既成靴は基本UK6〜のサイズ展開のブランドですが、サイズサンプルの5と5.5のサイズを履かせていただきました。

 

 

僕の足は23.5cmに対して、まずはジョージの5.5。
ゆるさは感じませんが、ジョージの既製靴はグッドイヤーなので、多少の沈みなどを考えると少しキツくてもいいかなぁという印象です。
これでも十分気持ちいいです。ストレスなく履けそう。

 

 

 

 

こちらはアンソニーの5。
こちらはスーパージャストでした。びっくりした。どこか一部が劇的にフィットしているかというわけではありませんが、キツさの一切ない全体的なフィット感を得られます。
欲しいです。

 

 

 

 

5と5.5なので、フェアな比較にはなりませんが、参考程度に。こちらはアンソニーですが、とにかくつま先もかかとまわりもとっても美しいです。

 

しつこいですが、欲しいです

 

 

“クラシック”を保った靴作り

ブルーのスエードが人気だったこともあったけど、今はホワイトとかグレーが人気だったりと、やはり靴の好みも時代とともに変化があるようです。それに伴い、靴のモデルはすごく頻繁にアップデートをしているブランドです。

 

例えば、こちらのローファー。

 

 

サドル(ストラップ)の長さを変えたり、モカシン縫いの形を変えてみたり、というように細かい仕様を変えたりすることはありようですが、ジョージクレバリーはファッションブランドとして流行を追うのではなく、クラシックさを保った靴作りを重視しています。

 

このデザインでこの色でこの仕様で…みたいなMTO [Made to Order:オーダーメイドの意] もできます。

 

 

ビスポーク

お店の2〜3階ではビスポークシューズが作られています。

 

お客さんの足を計測した資料をもとにラスト(木型)を作ります。オーダーの詳細をメモしたり、顧客の個人情報などもこちらに書き込まれています。

 

 

革の在庫。

 

 

パターン製作を経て…。

 

 

アッパーメイキング。

 

 

釣り込みと底付けをして、フィッティング(仮縫い)をするという流れです。

 

 

ジョージクレバリーがお客さんに対してがこう履きなさい、こうしなさいという指示をすることはありません。(指示っていうと偉そうに聞こえますね笑)
あくまでお客さんの好みを聞き、それに向けて調整をしていくようなイメージ。タイトフィットが好みの方もいれば、汗をかいたり足がむくんだりするから少し緩めのフィットが好みの方もいらっしゃる。それを大切にされているとおっしゃっていました。
こちらのロンドンの工房では、ビスポークシューズが1週間で10足ほどできあがるそうです。

 

やはりビスポークは2足目から

 

最初の1足では最高の体験を得られません。
これはご存知の方も多いと思いますが、1足目はそのブランドのビスポークシューズというものを理解するための靴。
そして、2足目以降には1足目の体験をもとに、もっとこうしたいという要望を伝えてより良い靴を作っていくのがよいとアダムさんはおっしゃいます。
なので、顧客のパターンは全て保存されています。パターンには顧客の要望や好みやオーダーの詳細が記録されていて、過去のものがわかるようになっているようです。

 

木型もこのように全部保存されています。

 

 

 

おそらく3,000以上。探すのも大変。
チャールズ皇太子(?)やラルフローレンの木型もありました。

 

 

主に底付けを担当されている日本人の職人さんもいらっしゃいました。7年前に、メンズのビスポークシューズを作りたいということで、ジョージクレバリーの工房に入られたそうです。

 

日本でのビスポークオーダー

もちろんロンドンで注文することもできますが、年に2度トランクショーで来日されるので、そのときにもオーダーが可能です。ただし、東京と大阪のみの開催です。

 

 

納期は9〜10ヶ月とのことですが、日本の顧客の場合は年に2回のトランクショーのタイミングで仮縫いと納品を行うので1年くらい想定しておくのがよいかもしれません。完成した靴は送ることもできるっておっしゃってたような気もします。
日本のお客さんもそこそこ多いらしく、休暇にロンドンへ旅行へ来た方が寄ることが多いようです。

 

 

最後に

日本でも伊勢丹や三越にジョージもアンソニーも置いてありますね。
気になった方は是非見に行ってみてください。僕の知ってる限りだと百貨店の紳士靴売り場でトランクショーもやってることがあるようです。(日本橋三越のオーダー会の記事はこちらです)

 

ビスポークオーダーをご希望の方は是非そちらも。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!

 

 

3分超えたらすんません!

 

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