季節に変わり目などによって革靴を長期保管する場合、押し入れや下駄箱に靴をしまわれることもあるかと思います。
そんなとき、ちょっとだけお手入れをしてしまってあげると、カビの発生を防ぎ靴への負担が軽減できます。
長期保管前のちょっとしたお手入れをご紹介しますので、是非試してみてください。
革靴に生えるカビの原因は?
足は1日で片足でコップ1杯分って言われており、革という素材も水分を含みやすいという性質があります。
その汗の水分で、なおかつ気温が高い環境だと、汗とか皮脂の栄養素を媒介として、カビが生えるわけですね。
ですので、長期保管前にはカビを予防するために、革靴の乾燥と除菌をしてあげる必要があります。
革靴はすっぴんの状態へ
長期間その靴を履かない場合は、ワックスや古いクリームを落として、すっぴんの状態にしてあげてください。
まずは簡単にブラッシングをして、土やホコリを落としておきましょう。
ワックスは革の通気性を阻害してしまいますし、クリームに含まれる栄養成分を媒介にカビが繁殖しないとも限りません。
こちらの記事で鏡面磨き用のクリーナーをご紹介しています。

もちろんワックスだけでなく、クリームなども落としましょう。
スエードなど起毛革の場合は、スエード用のローションを使用してください。
湿気は飛ばしておく
もし1日履いた直後の靴なら、1〜2日乾かして湿気を飛ばしておくことをおすすめします。
申し上げた通り、革は水分を含みやすい素材ですので、湿気をしっかり飛ばした状態で保管しないとカビの原因になりかねません。
シューキーパーを入れて靴の形が整った状態で保管するのもよいですが、その場合もシューキーパーは水を吸わないものもあるので、1〜2日もしくは3日くらい置いて湿気を飛ばすことをおすすめします。
万が一雨に濡れてしまった場合は、風通しの良い日陰で数日間乾かしておいてくださいね。
靴の内側も綺麗に
まずは、靴の内側の汚れを綺麗にしましょう。
つま先の内側は、靴下の繊維やホコリがたまりやすい場所です。

内側が綺麗になったらシューキーパーを入れたいのですが、その前に消臭スプレーなどで除菌・抗菌をしておくと安心です。靴底にスプレーをしても効果的です。
菌の繁殖を抑え、カビの発生を防いでくれます。
袋に入れて保管する
最後に、保管している間ホコリがつかないように、靴に付属されていた収納袋に入れます。
通気性の良い場所で保管するか、ときどき陰干しをしてあげると安心です。
通気性の良い場所が確保できないという場合は、靴をしまっておく箱の中に除湿剤や乾燥剤を入れておけばカビは予防できます。
半年に一度取り替えてあげてください。
とにかく、必要以上の水分を靴の周りから除去してから保管することが大切です。
手間がかかりますね、ほんとに。笑
でもそれが楽しかったりしますよね!
これで出来上がりです。
最後に
すっぴん状態にして、通気性の良い状態で保管してあげれば問題は無しです。
ただし、長期保管を終えて次回靴を履くときは、必要な油分や栄養が抜けている状態ですので、しっかりお手入れをして栄養補給をしてから履いてくださいね。
ちょっと手間ではありますが、この人手間によって靴が長持ちして愛着を育み、味のある素敵な靴になっていくんですよね。
長期保管の際は、試してみてください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
革靴の磨き方もご紹介していますので、よければこちらの記事もご覧ください。

COMMENTS コメントを投稿する
いつも楽しく拝見しています。
さて、革靴の長期保管についてですが疑問がありコメント致します。
革靴を長期保管する場合は、「すっぴんにする」とのことですが、これって革靴には悪いことではありませんか?
すっぴんにするということは水分・油分がなくなった状態でずっと保管するということですよね? そんな状態で革靴を保管したら、いざ履こうとしたときに皮革が乾燥しすぎて、最悪表面が割れたりしませんか?
古くなったクリームをずっと付けたままでは皮革に悪影響があることは分かりますが、それにしてもすっぴん状態でそのままにしておく方が余程革靴には良くないような気がするのですが。
大変失礼ですが、このすっぴんにするという方法は革靴メーカーなどで推奨された方法なのでしょうか?
宜しくければご回答をお願い致します。
埼玉市民さま、コメントありがとうございました!
靴の靴磨きはよく女性の化粧に例えられますが、化粧を落とさずに寝てしまうと肌が荒れるのと今回の話は似ていると思います。
保管中に革が伸縮することはほとんどないと思いますので、水分油分はあまり必要ないと考えます。
しかし、それ以上にカビの発生やクリームの酸化を防いで、革への負担を軽減してあげるのが重要なのではないでしょうか。すっぴんにすると同時に古いクリームと汗などの成分も除去してしまおうと意図です。
ちなみにこの方法は『紳士靴の教科書』という本で読んだ記憶があります。
しかしおっしゃる通り、すっぴんに戻したら次に履くときはしっかり潤いを戻してあげるべきかと考えます。
この部分については説明を追加した方が他の読者さまにも親切かと思いますので追記させていただこうと思います。
ありがとうございました。