僕にとって2足目の英国靴となりましたチャーチ [Church’s]。
チャーチの靴にはカーフやコードバンが使われたモデルもありますが、こちらはポリッシュドバインダーカーフ [polished binder calf] という革を使われたものです。その革についてもご紹介したいと思います。
よければお付き合いください!
チャーチ[Church’s]とは
チャーチ/Church’sは1873年、靴作りの町として有名なノーサンプトンで創業しました。正統派の英国靴として不動の地位を確立し、欧米のセレブリティや007のボンドも愛用することで知られています。チャーチのウェルト・シューズはグッドイヤー・ウェルト製法により、250にもおよぶ工程を経て作られています。
※出典:BRITSH MADE オンラインショップ
現在はプラダ [prada] 傘下にあり、正統派英国靴という文字通り、これぞイギリス靴と認知されたブランドのひとつです。
バークロフト[Barcroft]
バークロフト [Barcroft] というモデルです。
シンプルなパンチドキャップトゥの靴。
このパンチドキャップトゥにチャーチらしさを感じます。そのあたりはまた後ほど。
ぽてっとしてかわいらしいですね。
色:サンダルウッド
サンダルウッド [sandalwood] という色です。
サンダルウッドはビャクダンという植物のことなんですが、一般的にはライトブラウンとかコニャックと呼ばれるような色合いですね。
この淡い色味。
この革が艶っぽさも相まってとっても甘い。
そして素直にライトブランとかコニャックっていう名前にしないところが憎いですよね。
木型:84
木型は84。
先ほどからご覧いただいているとおり、結構ぽってりしていて甲も高さがある木型です。甲が高い方には合うかもしれませんね。
84は、クラシックな木型でプラダに買収される前からあった木型かと思われます。
サイズとウィズ
23.5cmで足長(サイズ)はジャストでした。これを書きながら部屋履きして足になじませていますが、あまりまだそれほどストレスを感じてません。
そして、ウィズはF。他のメーカーではEが標準となっている場合が多いわけですが、チャーチはFが基準になっています。
サイズ感・履き心地
履き心地的には、履き口から下のかかと周辺は結構ゆるめです。足長で合わせているので歩きづらさは感じませんが、ちょっと物足りなさはあるかなぁという感じ。
甲は全体的にゆったりしていて、指の上は少し隙間があります。足が細い方や薄い方はFではちょっとゆるく感じてしまうかもしれません。
ただ、紐をきつく締めれば甲の上のあたりで足を押さえてくれるの履けないことはありませんが、足が薄い方は羽根が閉じ切ってしまうかもしれませんね。
僕もしばらく履いて沈み込んだらもしかすると羽根がしまるかも。
その他のディティール
靴紐は細かく繊維が編み込まれたしっかりした靴紐です。
長さも長すぎず、ちょうどいい感じ。
ソールはもザ・グッドイヤーという雰囲気が存分に出ています。刻印も左右でズレているところが、なかなか大味でいいですね。笑
ソールはどうせ削れて見えなくなってしまうので、個人的にはそんなにこだわりはありません。
トップリフトにもチャーチのロゴが。
こういう細かいこだわりもハイブランドならではという感じがします。
中敷。
ロンドンに続き、パリ、ミラノ、ニューヨーク、そしてトーキョー。こういうの、ちょっと嬉しいですね。
ハトメの内側には金具も。
個人的に思うこの靴の魅力
僕が感じるチャーチの魅力というか、チャーチらしさについて少し書かせてください。
チャーチらしさといえば、この大ぶりのパーフォレーション。と個人的には思ってます。
他のブランドよりも、靴に対する穴の大きさが比較的大きくてしっかり存在感がある気がしています。
なので、本当はもっとたくさん穴飾りのあるモデルが欲しかったんですが、サイズがなかった!笑
そこはも諦めてます。笑
こちらの記事でもいろんなブランドのブローグシューズについて触れてますので、よければ見比べてみてください。ブローグの存在感についてご理解いただけると思います!
ポリッシュドバインダーカーフとは
ガラスレザーという革がありますが、ポリッシュドバインダーカーフもそれに近い性質を持った革です。
ガラスレザーとは、革の表面を樹脂で均等にコーティングする表面を滑らかにした革です。
靴などをつくる場合、革特有の模様(血筋やシワなど)が入っている部分は使われないことが多いです。しかし、表面をコーティングすることでその模様を覆い隠すことができるため、模様があって検品で弾かれてしまうような革も製品化することができます。
それによって、コストを抑えられるというメリットがあります。
しかし、樹脂でコーティングすることで革本来の風合いを損ねたり、コーティングによってクリームなどが革に浸透しにくくなるためひび割れを起こしやすいといった側面もあります。
また、コーティングによって雨水を弾きますが、革を擦ってしまうと樹脂が剥がれてしまったりすることもあります。
ポリッシュドバインダーカーフも樹脂でコーティングされていますが、ガラスレザーよりも樹脂が薄いと言われています。クリームなどはほとんど浸透しないとようですが、文字通りカーフ(生後半年程度の若い牛の革)が使われているので、成牛の皮を使うガラスレザーに比べると柔らかく仕上がります。
安いガラスレザーであれば2〜3年で寿命がきてしまうことがあっても、バインダーカーフは10年もつと言われています。
さて、僕にとってポリッシュドバインダーカーフは初めての革なので、どの程度お手入れのし甲斐があるのかいろいろと検証してみようと思います。笑
あまり期待はしていません。
ステインリムーバーで汚れ落とし
だいたい新品の靴って乾燥してる場合が多いので、こういった水性のクリーナーが浸透して少し色が濃くなります。すぐに乾いて元に戻ることが多いので、臆せずステインリムーバーを塗ってみたいと思います。
全く浸透してないように見えますが。 笑
ただ、色だけは落ちてます。顔料系の塗料が落ちているんでしょうか…。
ステッチの周りからは多少色が落ちましたが、革自体からはそれほど色落ちはなく、さらに染み込む感じもありません。
デリケートクリームを塗ってみる
早くも諦めかけてますが、一応デリケートクリームを塗って反応を確かめてみます。
わずかでも浸透してくれるといいなぁと期待も込めて 。
ダメっぽいですね。笑
しばらくクリームが表面に残ったまま、乾いて成分のあとが残って見えます。
ダメ元でオイル系も
オイルも塗ってみますが、期待はしてません。
油分が浸透せず、表面に残っているのがわかります。
ですよね。わかってました。笑
経年変化がどう進んでいくのか逆に楽しみです。
軽く履きジワをつける
部屋履きの段階で少し履きジワの位置決めだけしてみました。
もっとガラスレザーっぽい感じになるかなって思いましたが、なかなか柔らかいシワの入り方です。
ただ、「表面に乗っている感」はありますね。
ネタでスリッパも買ってみた
完全にネタですが、ギンギンのスリッパも買ってみました。笑
ちゃんとチャーチです。
勿体無いので、自宅では履かないと思います。
いざという時に使います。笑
最後に
ぽってりした可愛らしい靴なので、カジュアルな服装に合わせて履いていきたいと思います。また1年2年先、この靴の変化の様子もお伝えできたらと思っています。
大切に履いていきます!
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
COMMENTS コメントを投稿する
お疲れさまです!
リムーバーで色は落ちるのにクリームや油分が入っていかないのは笑いました、いや笑ってはいかんか、、、
ポリッシュドバインダーカーフ、これからの成長?に注目ですね
くるくるさま、どうもお久しぶりです!
コメントありがとうございます!
いや、全然油分が入っていかないので、えぇ〜〜〜ってなりました。笑
ガシガシ履いて育てていこうと思います!!笑